エピソード1 タタル渓谷からバチカル
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皆んなが寝静まった頃、ニッドは静かにベッドから出て木のところへ歩いていく。
『ソイルの樹だな』
「こんなに大きくなって…」
ニッドは木を見上げる。
「これは樹齢二千年前と言われている木ですね」
振り向くとジェイドが居た。
「ジェイドも夜更かししに来たのか」
「ええ、あなたに聞きたいことがありまして」
「もしかしてルークのこと?」
「そうです、ルークに触れた時何か視えたませんでしたか?」
「…一番強く引き寄せられたのは…おそらく誘拐されて、丁度救出された時の記憶だな。それよりあとのことはまったく視えなかった」
「そうですか…」
『ジェイドが気にするということは、あれが関わっているのか…?』
「まだ推測の域を出ませんがね…」
「なるほど…本当にただの推測で終わってくれるといいけど…」
「私もそう願いたいです。さあ、戻りましょう」
歩き出そうとするジェイドにニッドが声をかける。
「あぁ……ジェイド、六神将は俺のことに気づいただろうか…」
「先ほどの彼らの会話からして気づいているのでしょう…」
「どこから漏れたんだ…」
「一番可能性が高いのは秘預言に書かれていたかのどちらかでしょう」
「あー…秘預言…」
「それを公にしないということは、マルクトとの争いをオラクルは避けたいのでは?」
「そうかもしれないな…」
「ほら、行きますよ。寝坊したら置いていきますから」
「えー、起こしてよ~」
冗談っぽく言ってジェイドと宿屋へ戻った。
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