エピソード1 タタル渓谷からバチカル
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黙ったまま歩いていくニッドにノルンは話しかける。
『怒っているんだろう、ルークの言葉に』
「・・・」
彼は答えない。ノルンはため息をついた。
ブリッジに着いて兵士に現状の報告を聞いて船室に行き、工具を取って甲板の隅っこでノルンの整備を始める。
『ニッド』
「ごめん、少し落ち着こうと思って黙ってたんだ」
『怒っていたのか。仕方がない、こんな器に入っているのは事実であり、他から見てもワタシは武器なのだ、あの坊やを許してやれ』
「…わかったよ…ほら、なんともなかったよ」
工具を袋にしまい、ニッドは空を見上げる。
「…わからない…」
『何がだ?』
「預言のこと、俺にできるんだろうか…」
『…できるさ、だからお前の姉は…』
突然、艦内に警報が鳴り響く揺れた。すぐに立ち上がりノルンを手にする。
「なんだ!?」
艦の前方を見る。何かの大群がやってくるのが見える。
『グリフィンだ!』
「グリフィンだと…?集団で行動なんてヘンだな…敵襲か」
森の脇を疾走しているタルタロスにライガたちが取りついてくるのが見えた。
「機関部が危ない!」
忘れずに工具の袋を取ってベルトにつけて機関部へ走ろうと、踵を返す。が、足元目掛けて銃弾が飛んでくる。
「!」
「貴方を行かせるわけは行かない」
ニッドは黙って声のほうを見る。教団服を着た女性が立っていて、手には譜銃が握られいる。
「オラクル、六神将魔弾のリグレットか……言うことを聞くと思うのか?」
背中のノルンに手をかける。
「死霊使いと並ぶ力を持つ貴方に行かれると厄介なのだ。それから…貴方には共にローレライ教団に来てもらわなけばならない」
「断る!そこを退け、俺は部下たちを助ける」
ノルンを抜いて構え、リグレットに向かって撃つ。だがすぐに避けられて、次を発射される前に間合いに入られる。
「その長銃ではすぐに間合いに入られるだろう…!」
リグレットの銃口が目の前に迫る。
「くっ……なんてな!」
片腕の表層からコンタミュネーションで隠していたナイフを出してリグレットを斬りつける。
間一髪で、リグレットは避け後ろへ下がる。
「武器を隠していたか」
更にノルンのレバーを下げると銃口の辺りから刃が取り出してきて、ニッドは剣として構え直す。
「何…?銃剣だったのか…!」
さすがのリグレットも驚いている。
「バーゼライド准将!」「我々が食い止めます!」
部下が何人か甲板へ入ってきてリグレットを囲む。
「お前たち下がっていろ…!」
「くっ、雑魚に構っている暇はない!」
空からはグリフィン、下からはライガが上ってきて部下たちを噛み殺していく。
「ぐあ…!」「がっ…!」
「やめろ!」
『ニッド!ライガたちは傷つけないでくれ!』
「わかってる!…六神将!よくもあいつらを!」
リグレットに向かって走り出す、リグレットが銃弾を放つが全てノルンで阻まれてしまう。
「だが、これで近づける…!」
ニッドが近づいたところでリグレットは箱を投げる。
「…!」
その箱を避ける前に発動して光を放ち、その光りにニッドは包まれていく。
『あれは…いかん!…スプラストショット!』
ノルンの放った攻撃で箱が全開する前に
破壊することができた。
「ありがとうノルン。だが、封印術…少し食らった…っ」
『くそぅ…』
ノルンは歯がゆい気持ちになる。
「気にするな、行くぞ!」
「何…!」
甲板を蹴って、リグレットに斬りかかる。リグレットは譜銃で受けそのまま押し返し、ニッドは地面に着地する。
「共に来てもらおう、死竜ニッド・バーゼライド!」
「だから断ると言ったはずだ。何故俺がオラクルに呼ばれなければならない………!まさかお前たちは俺のことを…!冗談じゃない…!」
レバーを引いて銃に戻し、リグレットに向けて撃つ。同時にリグレットの銃から放たれた銃弾がぶつかり、爆発を起こす。その爆風でニッドは甲板から吹き飛ばされ、リグレットの前から姿を消した。
「くっ…逃したか…だが、あの者とはまた会うだろう」
甲板から下を見て、リグレットはその場から立ち去った。
「いっでぇ…!」
下階の外側にある踊り場に落ちたニッドは体を打ちながらも立ち上がる。
『無事か!ニッド』
「大丈夫…」
『これからどうする?』
「ジェイドたちを探す…」
突如、艦内のアナウンスが聞こえてくる。
“死霊使いの名によって命じる。【骸狩り】始動せよ”
ジェイドのアナウンスと同時にタルタロスが緊急停止する。
「作戦が始まったか。これなら探さなくてすむ」
『よし、左舷昇降口だな』
「ああ!」
この場所は丁度反対側にあたる。
ニッドは梯子を登り、別の入り口から内部へ入る。中では緊急停止したタルタロスを復旧させようと奔走するオラクル兵と遭遇。
「侵入者!いや…死竜か…!」「死竜︎」「ではあの方が仰っていたのが貴方か!」「共に来てもらおう!」
オラクル兵たちが襲ってくる。
「よくわからない何故俺がオラクルに呼ばれなければならないんだ…!」
剣を向けてくるオラクル兵たちを倒す。
「仕方ない…!譜歌だ」
『…わかった』
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