エピソード1 タタル渓谷からバチカル
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チーグルの住処の前でニッドが立ち止まる。
「どうしました?」
ジェイドが振り返る。
「俺はここで待っていてもいいか?ノルンと話しがしたいんだ」
「わかりました、では待っていてください」
「ありがとう」
「ノルンってだ、誰だ?」
「さ、さあ…」
ルークとティアは首を傾げる。
「さあ、行きますよ」
ジェイドに言われてみんなはチーグルの住処へと入っていく。
ニッドは近くの石に座る。
「ノルン、良かったのか。あれじゃ正体がバレるぞ」
『わかっている…だが、どうしても助けたくてな…』
「まあ、うまくやってくれた。ありがとう」
『こちらこそ…あ、戻ってきたようだ』
住処からルークたちが戻ってきた。足元にはミュウを連れている。
「あれ、ミュウも一緒なのか?」
「ミュウはルークに命を救ってもらった恩を返すためについていくことになりました」
イオンが説明してくれた。
「ほーそうか」
『ニッドさん、よろしくお願いするですの!』
「またよろしくなミュウ」
ミュウに笑顔で返す。
「さあ、報告も済んだようですし、森を出ましょうか」
「けっ、リーダーぶりやがって…」
ルークがジェイドに聞こえるように呟くのをニッドは聞いた、当のジェイドは笑みを浮かべたまま無言だった。
***
森の出口に到着すると、アニスが待っていた。
「あ、イオン様。お帰りなさーい♪」
「あれ、確かお前って導師守護役だよな?」
「ええ、アニス・タトリンといいます」
イオンは頷く。彼らの話が落ち着いたところでジェイドがアニスに声をかける。
「ご苦労様でした、アニス、タルタロスは?」
「もちろんちゃんと森の前に来てますよ。大佐が大急ぎでって言うから特急で頑張っちゃいました♪」
アニスはそう言って指をぱちんと鳴らすと武装したマルクト兵たちが現れてティアとルークを囲む。イオンはニッドが背に隠した。
「おい、どういうことだよ!」
ルークが怒鳴る。
「そこの二人を捕らえなさい。正体不明の第七音素を放出していたのは彼らです」
「ジェイド!二人に乱暴なことはー!」
「ご安心ください、導師イオン。何も殺そうというわけではありません。…二人が暴れなければ、ね」
「おとなしくしてくれるかな?」
ニッドは剣の柄に手をかけているルークを見る。
「・・・わかったよ」
ルークは剣の柄から手を放した。
「いい子ですね。-連行せよ」
ジェイドは部下にそう命じた。
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