エピソード1 タタル渓谷からバチカル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
追いついていきなりルークは怒りの声を上げた。
「だー!おまえらがノロノロしてっから逃げられちまった!」
お怒りのルークにイオンが声をかける。
「大丈夫ですよ。この先に行けばチーグルの巣があるはずです」
「なんでそんなこと知ってるんだよ」
「チーグルはローレライ教団の象徴だ」
ニッドが後ろから説明すると、イオンが付け加えてくれる。
「はい、ですからその保護にも力を入れています。とは言ってもここしばらくはいろいろあっておざなりになってしまっていたのですが…」
イオンは少し困ったように眉をひそめる。
「それでイオン様はこの森に?」
ティアが聞く。
「あ、はい。エンゲーブでの事件が気になって、ちょっと調べていたんです。チーグルは魔物のなかでも賢くておとなしい、人間の食べ物を盗むなんておかしいんです」
イオンの言葉に、ノルンが微かに頷いているのをニッドは感じた。
「では…##NAME2##准将も…?」
ティアに振られて内心、驚いてしまった。
「あ、ああ、そうだな。俺も気になって調べにきた」
それを聞いたルークは腕を組む。
「…ふん、目的地は一緒ってわけか」
「…ではお二人もチーグルのことも調べにいらしたんですか?」
「濡れ衣着せられて黙ってられっかつーのっ!…仕方ねえお前もついてこい」
「え、よろしいんですか!」
「何を言ってるの!イオン様を危険な場所にお連れすることはできないわ!」
イオンはキラキラと目を輝かせるが、ティアは慌てて言い返した。
「だったらこいつをどーするんだよ?村に送ったところで1人でのこのこ森に来るに決まってる」
確かに今のイオン様ならやりかねないな、とニッドも思う。
「はい、すみません。どうしても気になるんです…チーグルは我が教団の聖獣ですし…」
「ほれ見ろ!」
「まあ、体調の悪いイオン様を放っておくわけはいないな…」
眉間に皺を寄せてニッドが言った。ルークはそうだろと激しく頷く。
それを聞いたイオンは感激する。
「ありがとうございます!ルーク殿はお優しい方なんですね!」
「だ、誰が優しいんだ!アホなこと言ってないで黙ってついてくればいいんだよ!」
ルークは焦ってはいるがやはり照れているようだ。
「はい!」
「あと、あの変な術は使うなよ。おまえさっきはそれ使って倒れたんだろ?魔物と戦うのはこっちでやる。ちょうど軍人もいっしょだしな」
「俺も頭数に入るのかよ…」
苦笑いしながらもニッドはルークという少年の優しさを見た気がした。
そのあともイオンとルークの微笑ましい会話は続き、ルークのほうがぷいっと顔を逸らして歩き出した。
