迷宮の十字路【完結】
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「全部あんたがやったんだろう…西条大河さん!!いや、武蔵坊弁慶と言ったほうがエエかもな…」
平次くんがそう言うと犯人である西条さんはお面を取り、不気味な笑みを浮かべる。
まさか、西条さんが犯人だったなんて…
「さすがは浪花の高校生探偵…服部平次やな…何でオレやとわかった!?」
「アンタが弓やってるのを隠してるからピンと来たんや!!アンタは正座する時、右足を半歩引いてから座った…あれは"半足を引く"言うて、弓をやるモンがクセでたまにやってしまう座り方や!!」
「それと、弓をやってる者について聞かれた時…アンタはうっかり"やまくら…"と言いかけた…あれは女将の山倉さんのことやなく…"矢の枕"弓を引く時に矢を乗せる…左手親指甲の第2関節のことや!!」
「おそらくアンタはこう言おうとしたんやろ!!"そういえば矢枕をケガしてはりますよ…千賀鈴さんは"と…」
私も弓道をやっているけど、たしかに平次くんの言う通り「矢枕」という言葉は弓道やっている人しか知らないと思う。
竜円さんは「弦 」のことを「げん」と呼んでいたらしく、弓について素人だと判断したみたい。
少しの違和感を見逃さず、こうして繋ぎ合わせて一つの真実を導き出す彼らのことを改めてかっこいいなと思った。
西条さんは平次くんの推理を聞いた後、自分のことを語り始めた。
竜円さんたちと町の剣道場に通っていたとき義経流という流派があることを知り、独学で勉強し、2年前自ら義経流の後継者を名乗ったらしい。
「弁慶が義経流か…」
「オレは…オレは元々弁慶より義経が好きやった!!義経になりたかったんや!!」
西条さんは身を乗り出しながら大声で叫ぶ。
「そやけど、"義経"はカシラにとられ…盗賊団で一番上に立つオレは"弁慶"の呼び名をつけられたっちゅうワケや…」
平次くんが仏像を一人占めしようとした理由を問うと、西条さんは金のためではあるけれど私欲ではなく、洛中に義経流の道場を作るためだと答えた。
「…1つだけ聞いておきたい!竜円さんは利用してただけなんやな!?」
「そうや!!前から仏像の話、聞いててな!!オレがあの手紙山能寺に届けたら、案の定、相談に来よった!!それで、毛利小五郎に依頼するよう仕向けたんや!」
そのあと桜さんを殺したのは、桜さんの手を借りなくても仏像を売る相手を見つけたからだと話す。
そんな…そんな理由で人を殺すなんて、許せない。
平次くんがそう言うと犯人である西条さんはお面を取り、不気味な笑みを浮かべる。
まさか、西条さんが犯人だったなんて…
「さすがは浪花の高校生探偵…服部平次やな…何でオレやとわかった!?」
「アンタが弓やってるのを隠してるからピンと来たんや!!アンタは正座する時、右足を半歩引いてから座った…あれは"半足を引く"言うて、弓をやるモンがクセでたまにやってしまう座り方や!!」
「それと、弓をやってる者について聞かれた時…アンタはうっかり"やまくら…"と言いかけた…あれは女将の山倉さんのことやなく…"矢の枕"弓を引く時に矢を乗せる…左手親指甲の第2関節のことや!!」
「おそらくアンタはこう言おうとしたんやろ!!"そういえば矢枕をケガしてはりますよ…千賀鈴さんは"と…」
私も弓道をやっているけど、たしかに平次くんの言う通り「矢枕」という言葉は弓道やっている人しか知らないと思う。
竜円さんは「
少しの違和感を見逃さず、こうして繋ぎ合わせて一つの真実を導き出す彼らのことを改めてかっこいいなと思った。
西条さんは平次くんの推理を聞いた後、自分のことを語り始めた。
竜円さんたちと町の剣道場に通っていたとき義経流という流派があることを知り、独学で勉強し、2年前自ら義経流の後継者を名乗ったらしい。
「弁慶が義経流か…」
「オレは…オレは元々弁慶より義経が好きやった!!義経になりたかったんや!!」
西条さんは身を乗り出しながら大声で叫ぶ。
「そやけど、"義経"はカシラにとられ…盗賊団で一番上に立つオレは"弁慶"の呼び名をつけられたっちゅうワケや…」
平次くんが仏像を一人占めしようとした理由を問うと、西条さんは金のためではあるけれど私欲ではなく、洛中に義経流の道場を作るためだと答えた。
「…1つだけ聞いておきたい!竜円さんは利用してただけなんやな!?」
「そうや!!前から仏像の話、聞いててな!!オレがあの手紙山能寺に届けたら、案の定、相談に来よった!!それで、毛利小五郎に依頼するよう仕向けたんや!」
そのあと桜さんを殺したのは、桜さんの手を借りなくても仏像を売る相手を見つけたからだと話す。
そんな…そんな理由で人を殺すなんて、許せない。