迷宮の十字路【完結】
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空には月が浮かび、辺りはすっかり暗くなったころに私は犯人に連れられてお寺の本堂の前にいた。
本堂の周りには松明がいくつか立っていて、その灯りが不気味に犯人のお面を照らしている。
ずっと目隠ししてたからわからなかったけど、こんなに暗くなっちゃったんだ…
手を縛られたまま犯人につかまっている私の後ろで犯人が呟く。
「遅いな…」
『罠だってわかってて来ないと思います』
「そうかな?臆病風に吹かれたのかもしれへんぞ?」
『平次くんはそんな人じゃありません!』
そう犯人に対して反論した直後、目の前の階段を登ってくる平次くんの姿が目に映った。
まだ怪我をして本調子じゃないはずなのに…申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
『平次くん!!』
松明の間を通って私たちの元までやってきた平次くんは地面に持ってきた木刀を突き刺した。
「テメエ!瑠璃に手ェ出してねェやろな!!」
『大丈夫だよ!平次くん!!』
平次くんなはずなのに、なぜか違和感を覚える。
どこがと言われると難しいけど、どこか違うそんな気がした。
「アンタがホントに欲しかったンはこれやろ?」
そう言って平次くんはポケットから初恋の人の落とし物の水晶玉を取り出した。
「この水晶玉を取り戻すために、アンタは昨日この山でオレを襲ったんや!!失敗したみてえやけどな…」
「次にアンタは、宝を一人占めするために…先斗町のお茶屋で桜さんを殺しにかかった!!なぜ祇園や宮川町やのうて先斗町を選んだか…それはあそこのお茶屋だけ裏に川が流れてるからや!!」
『川?』
私の呟きが聞こえたのか平次くんがこっちをみて頷く。
「アンタは納戸で仏像を探していた桜さんを殺した後…警備会社が迷子や盗難防止に使う端末と凶器を一緒に…ペットボトルに入れて捨てた…」
「そして、後から携帯電話で警備会社のホームページにアクセスして…端末の位置を調べ…回収したんや…」
「その後でアンタは大阪へ戻るオレをバイクで待ち伏せして…同じ短刀で殺そうとした!!この殺しは瑠璃に邪魔されて失敗したけど…わざと凶器の短刀を残して、容疑者から外れようとしたんや!!犯人は短刀を持って、あのお茶屋から逃げた誰かだと思わせた…」
「そうやろ!?さぁその面をいい加減外すんだな…あんたの面は割れてるんだぜ…」
一連の事件の推理を語った平次くんは野球帽のつばに手をかける。
その姿をみて私は思わず息を飲んだ。
本堂の周りには松明がいくつか立っていて、その灯りが不気味に犯人のお面を照らしている。
ずっと目隠ししてたからわからなかったけど、こんなに暗くなっちゃったんだ…
手を縛られたまま犯人につかまっている私の後ろで犯人が呟く。
「遅いな…」
『罠だってわかってて来ないと思います』
「そうかな?臆病風に吹かれたのかもしれへんぞ?」
『平次くんはそんな人じゃありません!』
そう犯人に対して反論した直後、目の前の階段を登ってくる平次くんの姿が目に映った。
まだ怪我をして本調子じゃないはずなのに…申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
『平次くん!!』
松明の間を通って私たちの元までやってきた平次くんは地面に持ってきた木刀を突き刺した。
「テメエ!瑠璃に手ェ出してねェやろな!!」
『大丈夫だよ!平次くん!!』
平次くんなはずなのに、なぜか違和感を覚える。
どこがと言われると難しいけど、どこか違うそんな気がした。
「アンタがホントに欲しかったンはこれやろ?」
そう言って平次くんはポケットから初恋の人の落とし物の水晶玉を取り出した。
「この水晶玉を取り戻すために、アンタは昨日この山でオレを襲ったんや!!失敗したみてえやけどな…」
「次にアンタは、宝を一人占めするために…先斗町のお茶屋で桜さんを殺しにかかった!!なぜ祇園や宮川町やのうて先斗町を選んだか…それはあそこのお茶屋だけ裏に川が流れてるからや!!」
『川?』
私の呟きが聞こえたのか平次くんがこっちをみて頷く。
「アンタは納戸で仏像を探していた桜さんを殺した後…警備会社が迷子や盗難防止に使う端末と凶器を一緒に…ペットボトルに入れて捨てた…」
「そして、後から携帯電話で警備会社のホームページにアクセスして…端末の位置を調べ…回収したんや…」
「その後でアンタは大阪へ戻るオレをバイクで待ち伏せして…同じ短刀で殺そうとした!!この殺しは瑠璃に邪魔されて失敗したけど…わざと凶器の短刀を残して、容疑者から外れようとしたんや!!犯人は短刀を持って、あのお茶屋から逃げた誰かだと思わせた…」
「そうやろ!?さぁその面をいい加減外すんだな…あんたの面は割れてるんだぜ…」
一連の事件の推理を語った平次くんは野球帽のつばに手をかける。
その姿をみて私は思わず息を飲んだ。