マスク・ザ・ハンサム
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今日はオフだったので朝からグロッタカジノで副業をして、
己の生命線たる景品・魔法の聖水をたくさん頂戴した。
そして昼間からは酒場で一杯やっていた。どの角度から見ても完全にクズの一日だが、たまには良いだろう。
そんな折の話だ。
不意にカウンターで甘ったるい安酒を堪能する私の横に、誰かが座った。
他に席が空いているにも関わらず、だ。
そしてそれが誰かを、私は知っていた。
もっとも彼はこの辺りではそれなりに有名だからであり、特に知り合いというわけではない。
それがなんだって私の横に。
見目麗しい仮面の男、マスク・ザ・ハンサムを興味なさげなフリをしながら横目で伺う。
「…何」
偶然座ったに過ぎなかったとばかり思っていたはずの有名人と目があう。
しかも彼はご自慢の紫の仮面の下の美しい双眸を憎悪に燃やしていた。
そして早速言い放ったのだ。
「お前シルビアさんの何なんだ」
…と。
何なのだと聞かれても困るのはこちらだ。
やることやってる以上恋人(スラッシュ三本ほしい表現)とでも言えばよかったのだが、
変な答え方をしてシルビアさんに迷惑をかけるのは絶対に嫌だった。
この時、傭兵とそのお客様という本来の関係を説明できればまた別の展開があったのかもしれないけれど、
それが成立することはなかった。
「シルビアさんは僕のオトコだ。これは忠告だ。彼に付きまといたぶらかすのはやめてくれないか!」
「おっと」
聞き捨てならないセリフがひとつ、ふたつ。
掴みかかろうとしてくるハンサムの手首を掴み、即座に切り返す。
「シルビアさんがあなたをたぶらかしたんじゃない?」
「な、なんだと!?」
激昂して頭から湯気でも噴出さんばかりの彼を冷笑する。
もうすでに私はマスク・ザ・ハンサムを恋敵として認定していた。
「っていうかシルビアさん、誰にでも優しいから。ハンサム。
あなたなんかどうせ、良いように言われてその気になっただけでしょ?」
「ボクがそうなら、お前だって同じことだろう」
「違いマース。私はシルビアさんと…ああ、ちょっとこれ以上は」
性悪全開で煽ってやる。
シルビアさんが絡んでは冷静になりきれるはずがなかった。
「ほざけっ…このブス!」
一瞬、身体が中に浮いた。
そのまま椅子を何脚か巻き込みながら後ろに飛ばされる。
頬から背中から尻から、痛み。
殴り飛ばされたんだと思った。しかもグーで。
「やったなこの…」
「決闘だ!!!」
もう許さない。
規制必至の暴言を撒き散らそうとするのを遮るようにハンサムは怒鳴る。
「どちらがあの人に相応しいか決めようじゃないか!!」
「臨むところだこの野郎」
衝撃でだらだらと流れる鼻血をぐっと拭い、なんとか言い返した。
己の生命線たる景品・魔法の聖水をたくさん頂戴した。
そして昼間からは酒場で一杯やっていた。どの角度から見ても完全にクズの一日だが、たまには良いだろう。
そんな折の話だ。
不意にカウンターで甘ったるい安酒を堪能する私の横に、誰かが座った。
他に席が空いているにも関わらず、だ。
そしてそれが誰かを、私は知っていた。
もっとも彼はこの辺りではそれなりに有名だからであり、特に知り合いというわけではない。
それがなんだって私の横に。
見目麗しい仮面の男、マスク・ザ・ハンサムを興味なさげなフリをしながら横目で伺う。
「…何」
偶然座ったに過ぎなかったとばかり思っていたはずの有名人と目があう。
しかも彼はご自慢の紫の仮面の下の美しい双眸を憎悪に燃やしていた。
そして早速言い放ったのだ。
「お前シルビアさんの何なんだ」
…と。
何なのだと聞かれても困るのはこちらだ。
やることやってる以上恋人(スラッシュ三本ほしい表現)とでも言えばよかったのだが、
変な答え方をしてシルビアさんに迷惑をかけるのは絶対に嫌だった。
この時、傭兵とそのお客様という本来の関係を説明できればまた別の展開があったのかもしれないけれど、
それが成立することはなかった。
「シルビアさんは僕のオトコだ。これは忠告だ。彼に付きまといたぶらかすのはやめてくれないか!」
「おっと」
聞き捨てならないセリフがひとつ、ふたつ。
掴みかかろうとしてくるハンサムの手首を掴み、即座に切り返す。
「シルビアさんがあなたをたぶらかしたんじゃない?」
「な、なんだと!?」
激昂して頭から湯気でも噴出さんばかりの彼を冷笑する。
もうすでに私はマスク・ザ・ハンサムを恋敵として認定していた。
「っていうかシルビアさん、誰にでも優しいから。ハンサム。
あなたなんかどうせ、良いように言われてその気になっただけでしょ?」
「ボクがそうなら、お前だって同じことだろう」
「違いマース。私はシルビアさんと…ああ、ちょっとこれ以上は」
性悪全開で煽ってやる。
シルビアさんが絡んでは冷静になりきれるはずがなかった。
「ほざけっ…このブス!」
一瞬、身体が中に浮いた。
そのまま椅子を何脚か巻き込みながら後ろに飛ばされる。
頬から背中から尻から、痛み。
殴り飛ばされたんだと思った。しかもグーで。
「やったなこの…」
「決闘だ!!!」
もう許さない。
規制必至の暴言を撒き散らそうとするのを遮るようにハンサムは怒鳴る。
「どちらがあの人に相応しいか決めようじゃないか!!」
「臨むところだこの野郎」
衝撃でだらだらと流れる鼻血をぐっと拭い、なんとか言い返した。