DQ11
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シルビアさんのカノジョをやってる。
…というと、どうにもレベルの高い特別な人間を思い浮かべられそうなものだが、
私自身は自分を割とふつうだと思っている。
たしかに、多少特殊な才能こそ持ってはいる。
…けれどそれはせいぜい絶対音感を持っているとか、生まれつき足がかなり速いとか、
そういう些細なものという域を出ない。
結局何が言いたいかと、私はごく平凡な人間であり断じて聖女などではないのである。
だからだろうか。
たまにすごくシルビアさんが欲しくなってしまうのは。
「どうしたの、エルザちゃん。また今日はずいぶんと甘えんぼさんねぇ」
床に座り、柔軟体操をしている彼に後ろから抱きつく。
邪魔されたにも関わらずシルビアさんはくすくすと優しく笑った。
「…やだった?」
「ぜーんぜんっ!むしろ大歓迎よん」
「すぐそういうこと言う」
衝動と羞恥心。相反するような感情に突き動かされて、わけがわからなくなって。
にも関わらず、あまりにも簡単に受け入れられてしまって、かえって恥ずかしい。
私があなたに悶々とした感情を持っていると知ってそんなことを言っているのかなんて聞きたくなる。
ぷりぷりと怒ったふりをしながら、彼の首すじにそっとキスなんてしてみる。
「ちょ、エルザちゃん…?」
ぴくりと反応。あといい匂い。
「やだった?」
困惑するシルビアさんの耳が赤い。うっかりすごいかわいいとか思ってしまう。
「嫌っていうか、その」
目線をこちらに向けるも珍しく歯切れが悪い。
いつも私にしていることだという自覚はあるだろうから、拒絶できないでいるのだろうか。
それとも。
「…もしかして、ここ弱い?」
シルビアさんは答えない。困ったような顔。
「ね、答えないと勝手にそう取っちゃうよ」
「そんないじわるな子に育てた覚えはないわ…」
「私も育てられた覚えはないかな」
我ながら切り返しの調子がいい、と内心ほくそ笑む。
もう一回口づけると、シルビアさんは今度は女の子みたいに小さく声を漏らした。
「シルビアさんかわいい…」
興奮と本音の赴くままに囁く。
耳、舐めても大丈夫かな、怒られないかな。なんて殊勝な思考になったのは実行してしまった後。
心が蕩けそうになりながら彼のそこを味わう。
「ちょ…っ。エルザちゃん、もしかして酔ってる?」
「んーん。すっごくシラフ」
強いて言えばシルビアさんに酔っているけれど、お酒は今日は一滴も呑んでいないのは事実だ。
でもこのつまらない言い回しは胸にしまう。
「…でもね、なんだか、無性に、すごく」
そんなわけでずいぶんとシンプル化された心からの本音はなぜか僅かに震える。
「シルビアさんがほしい」
シルビアさんは息をついた。ため息に近かった。
呆れられたのかな、と一瞬思いかけ、しかし彼にまわしたままの手をそっと握られる。
「ほんとかなわないわねぇ」
少し笑い声混じり。
「だめ、だった?」
それが苦笑の類に聞こえて、ほとんど反射的に訊ねる。
「まさか」
けれど三文字で否定された。
「エルザちゃん、こっちにまわって」
「うん?」
「アタシ、キスしたいの」
後ろにまわっている私の立ち位置的にも、今の状態でそうするのは、シルビアさん的にしんどいのは明白だ。
特に疑問を感じることなく、そして彼の要求と自分の欲求の赴くままにそうする。
「うふふ。とってもいい子」
手を引かれ、座らされ、気づけばシルビアさんの腕の中。
あれ、と疑問を発そうとした口を塞がれる。早急に舌が入ってくる。
がっつかれている。というよりも、やられた鬱憤を晴らしているという感じに近い、彼にしては荒々しいキス。
「エルザちゃんに身を任せてもよかったんだけど…なんだかしっくりこなかったの」
「さらっとひどい…」
「ひどくないわよ。アナタだってこっちの方が良いでしょう?」
反論できないよう囲い込まれる。そんなノリでぎゅっと抱き締められる。
一瞬息が止まったのは腕の力が無遠慮に強かったから、なんてわけはない。
シルビアさんは不思議になるほどそういう人ではない。
「…沈黙は肯定って受け取っちゃうわよ」
耳もとで低くそんなことを囁かれると、誰だって身体が震えると思う。
「すみません調子乗ってました」
意趣返しされている。と気づいて、ついそんな謝罪の言葉が出る。
「ヤダ、謝って欲しいんじゃないの。ねえ、エルザちゃん」
シルビアさんが私の顔をのぞき込んでくる。
ひどく近いグレーの瞳に私が映り込み、そして危険なきらきらで加工されていた。
「アタシね。アナタに求められて興奮しちゃってる。だからめちゃくちゃにしたいの。いいでしょう?」
「いいでしょうって…」
シルビアさんの艷やかな唇から紡がれるエッチな言葉にいよいよ圧倒される。
「あら、またねはなしよ。エルザちゃんから誘ってきたんだから」
「…言うわけないよ。騎士じゃないけど」
少しだけ言葉で遊び、ついと言うよりかなり意図的に、シルビアさんの唇をそっと押すように触れる。
「それにしても、やっぱりやわらかい」
にやつきそうになるのを抑える。
およそ勝手なイメージだけど、男性の唇というのは柔らかいという言葉とはまったく結びつかなかった。
しかしながら、というところである。いや、まあ知ってたけど。
そんなことを思いながらももう一度シルビアさんとキスがしたくて、無意識を装って顔を近づける。
「エルザちゃんって時々ほんとタチが悪いわよね。…それ、わざと?」
「今日はね、わざと」
「んもうっ。悪い子」
シルビアさんはひどく幸せな声でそんなことを言った。
…というと、どうにもレベルの高い特別な人間を思い浮かべられそうなものだが、
私自身は自分を割とふつうだと思っている。
たしかに、多少特殊な才能こそ持ってはいる。
…けれどそれはせいぜい絶対音感を持っているとか、生まれつき足がかなり速いとか、
そういう些細なものという域を出ない。
結局何が言いたいかと、私はごく平凡な人間であり断じて聖女などではないのである。
だからだろうか。
たまにすごくシルビアさんが欲しくなってしまうのは。
「どうしたの、エルザちゃん。また今日はずいぶんと甘えんぼさんねぇ」
床に座り、柔軟体操をしている彼に後ろから抱きつく。
邪魔されたにも関わらずシルビアさんはくすくすと優しく笑った。
「…やだった?」
「ぜーんぜんっ!むしろ大歓迎よん」
「すぐそういうこと言う」
衝動と羞恥心。相反するような感情に突き動かされて、わけがわからなくなって。
にも関わらず、あまりにも簡単に受け入れられてしまって、かえって恥ずかしい。
私があなたに悶々とした感情を持っていると知ってそんなことを言っているのかなんて聞きたくなる。
ぷりぷりと怒ったふりをしながら、彼の首すじにそっとキスなんてしてみる。
「ちょ、エルザちゃん…?」
ぴくりと反応。あといい匂い。
「やだった?」
困惑するシルビアさんの耳が赤い。うっかりすごいかわいいとか思ってしまう。
「嫌っていうか、その」
目線をこちらに向けるも珍しく歯切れが悪い。
いつも私にしていることだという自覚はあるだろうから、拒絶できないでいるのだろうか。
それとも。
「…もしかして、ここ弱い?」
シルビアさんは答えない。困ったような顔。
「ね、答えないと勝手にそう取っちゃうよ」
「そんないじわるな子に育てた覚えはないわ…」
「私も育てられた覚えはないかな」
我ながら切り返しの調子がいい、と内心ほくそ笑む。
もう一回口づけると、シルビアさんは今度は女の子みたいに小さく声を漏らした。
「シルビアさんかわいい…」
興奮と本音の赴くままに囁く。
耳、舐めても大丈夫かな、怒られないかな。なんて殊勝な思考になったのは実行してしまった後。
心が蕩けそうになりながら彼のそこを味わう。
「ちょ…っ。エルザちゃん、もしかして酔ってる?」
「んーん。すっごくシラフ」
強いて言えばシルビアさんに酔っているけれど、お酒は今日は一滴も呑んでいないのは事実だ。
でもこのつまらない言い回しは胸にしまう。
「…でもね、なんだか、無性に、すごく」
そんなわけでずいぶんとシンプル化された心からの本音はなぜか僅かに震える。
「シルビアさんがほしい」
シルビアさんは息をついた。ため息に近かった。
呆れられたのかな、と一瞬思いかけ、しかし彼にまわしたままの手をそっと握られる。
「ほんとかなわないわねぇ」
少し笑い声混じり。
「だめ、だった?」
それが苦笑の類に聞こえて、ほとんど反射的に訊ねる。
「まさか」
けれど三文字で否定された。
「エルザちゃん、こっちにまわって」
「うん?」
「アタシ、キスしたいの」
後ろにまわっている私の立ち位置的にも、今の状態でそうするのは、シルビアさん的にしんどいのは明白だ。
特に疑問を感じることなく、そして彼の要求と自分の欲求の赴くままにそうする。
「うふふ。とってもいい子」
手を引かれ、座らされ、気づけばシルビアさんの腕の中。
あれ、と疑問を発そうとした口を塞がれる。早急に舌が入ってくる。
がっつかれている。というよりも、やられた鬱憤を晴らしているという感じに近い、彼にしては荒々しいキス。
「エルザちゃんに身を任せてもよかったんだけど…なんだかしっくりこなかったの」
「さらっとひどい…」
「ひどくないわよ。アナタだってこっちの方が良いでしょう?」
反論できないよう囲い込まれる。そんなノリでぎゅっと抱き締められる。
一瞬息が止まったのは腕の力が無遠慮に強かったから、なんてわけはない。
シルビアさんは不思議になるほどそういう人ではない。
「…沈黙は肯定って受け取っちゃうわよ」
耳もとで低くそんなことを囁かれると、誰だって身体が震えると思う。
「すみません調子乗ってました」
意趣返しされている。と気づいて、ついそんな謝罪の言葉が出る。
「ヤダ、謝って欲しいんじゃないの。ねえ、エルザちゃん」
シルビアさんが私の顔をのぞき込んでくる。
ひどく近いグレーの瞳に私が映り込み、そして危険なきらきらで加工されていた。
「アタシね。アナタに求められて興奮しちゃってる。だからめちゃくちゃにしたいの。いいでしょう?」
「いいでしょうって…」
シルビアさんの艷やかな唇から紡がれるエッチな言葉にいよいよ圧倒される。
「あら、またねはなしよ。エルザちゃんから誘ってきたんだから」
「…言うわけないよ。騎士じゃないけど」
少しだけ言葉で遊び、ついと言うよりかなり意図的に、シルビアさんの唇をそっと押すように触れる。
「それにしても、やっぱりやわらかい」
にやつきそうになるのを抑える。
およそ勝手なイメージだけど、男性の唇というのは柔らかいという言葉とはまったく結びつかなかった。
しかしながら、というところである。いや、まあ知ってたけど。
そんなことを思いながらももう一度シルビアさんとキスがしたくて、無意識を装って顔を近づける。
「エルザちゃんって時々ほんとタチが悪いわよね。…それ、わざと?」
「今日はね、わざと」
「んもうっ。悪い子」
シルビアさんはひどく幸せな声でそんなことを言った。