DQ11
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発端はいつも通りの勇者様ご一行との共闘中。
依頼された魔物退治。
その頭を叩いている時に起きた。
「ちょっと、手強いわね」
マルティナさんが悔しそうに言う。
己の力不足を悔やんでかどうかは知らないが、
確かにこのままでは負けはしなくとも勝つことも難しいような、そんなムードに包まれていた。
もっと端的に言えばジリ貧だ。
「こうなったらぱふぱふするわ。だから、みんなその隙に」
毅然と言い放ち、マルティナさんは前に出る。
頷いた他の面々は、数歩下がる。
ぱふぱふとは何なのか。
わからない私も、みんなにつられて下がる。
一体マルティナさんは何をするんだろう。
そんなことを考える私の前に、すっとさり気なく、
シルビアさんが入ってきた。
同じく下がってきたのだろう。
えっと思わず口に出しかけたが、後の祭り。
その数秒後シルビアさんがなんとなく退けた頃には、
マルティナさんはすでに『何らかの行為』をし終えた後で、
なぜか気持ちよさそうにしている魔物が残るばかりだった。
その隙を叩き、苦戦すると思われた魔物退治はマルティナさんのおかげで存外あっさり一件落着と相成る。
宿屋で一人物思いに耽る。
なにせ私の心はすっきりしないままだった。
先程の戦いの勝利の決め手となったぱふぱふとは一体何なのか。
格闘一辺道と思われたマルティナさんが操るとっておきの搦手だ。
きっとスマートで鮮やかな技に違いない。
今後の参考になるかもしれないし、私もぜひ見たかったのだけど、シルビアさんに邪魔をされてしまった。
…いや、わざととは思えないし、そんな悪意のある言い方はよくないか。
いやでも気になるな、ぱふぱふ。
なんとなくかわいい感じのする語感だけど、何を意味しているのかは全くわからない。
うんと考え込んでもだめだ。
推理、は無理として。
では文字を入れ替える?
アナグラムみたいにばらす?
それとも間に文字が入るのだろうか。
あるいは略語?
ない頭を捻って、もう一つ捻ってもわからない。
いや待てよ。
物事の答えがわからないのなら、そこへ至るための別の発想が出てくるものだ。
というわけである名案が浮かび上がる。
そういえば、私の前に立って視界を塞いだ人がいた。
恐らく彼はぱふぱふを見ていると思われる。
ならばその人に聞けば良いじゃないか。
マルティナさん本人に聞く発想には至らないまま(あとで気づいた)、
私はシルビアさんの個室に向かうことにした。
「ぱふ、ぱふ…?一体何の呪文かしら?」
今日泊まっている宿屋は個室が多く、しかも安く提供されているがとにかく狭い。
椅子など一台しか用意されていないのだ。
シルビアさんが通してくれた部屋ももちろん例外ではない。
我ながら不躾には思いながらも、ベッドに座り兼ねての質問を口にすると、シルビアさんは思いっきりとぼけた。
「呪文じゃないでしょ。マルティナさんが使ってたんだよ。あの人魔法できないじゃない」
「そうだっけ?」
「そうだよ!っていうかシルビアさん見てたんでしょ、さっき。おかげで私シルビアさんしか見えなかったんだよ」
「あら、アタシしか見えないなんて、光栄だわ」
どこまで本気かわからない態度でシルビアさんは私の隣に座る。
頭を撫でてくる。
…力加減が絶妙で、蕩けそうなくらい気持ちいい。
思わず甘えた声を出しそうになって、でも煩悩を無理矢理振り切る。
「そうじゃなくて!」
「だってぇ」
くにゃり、とシルビアさんは体勢を崩す。
「エルザちゃんが見るのはまだちょっと早いかなって、アタシ思っちゃったんだもの」
「早い?」
惚けるのをやめたと思ったら今度は謎の言い訳。ますますわけがわからない。
「…大人になったらわかるわよ。ぱふぱふ屋なんてものもあるみたいだし。使ったことないけど」
「大人?ぱふぱふ屋?使う?」
気になるワードを復唱すると、シルビアさんは決まり悪そうに目を逸らす。
どうやらこの人、実は誤魔化したりとか隠し事はあまり得意じゃないのかもしれない。
失言したというのがバレバレの態度だった。
「えーっと、今のは、あー…そうだ!アタシがしてあげる!」
「シルビアさんが?」
「あああアタシも実はできるのよぱふぱふ」
「でも私には早いって今」
「空耳じゃないかしら」
とはいえシルビアさんが何をそんなに焦っているのかよくわからない。
そのまま、なぜか体験させてもらえることになった。
首を傾げながら、シルビアさんにもう少し訊ねる。
「…シルビアさん。ぱふぱふって戦いで使う技だよね?そんなの今使っても大丈夫なの?」
「大丈夫よ。怪我もしないし、痛くもないし、むしろ気持ち…ごほん」
大げさに咳払いをするシルビアさん。
また何かをお洩らししかけたが、やっぱりよくわからない。
そんな彼が私に向き直り、唐突に腕を広げ、いつもよりずっと妖艶な声で言った。
「おいでぇ…エルザちゃん」
ぞく、と肌があわ立つ。
「し、シルビアさん…?」
私は何か間違ったんだろうか。
いきなりおピンクな演技モードに入られたシルビアさんを眼前に思う。
そんな顔で態度で迫られて堕ちない私はいない。っていうかすでに堕ちてる。
「私、マルティナさんの技の話してたよね…?」
「そうよ。それでアタシがエルザちゃんに同じことしてあげるの。だから、おいで?」
言われるままにシルビアさんに近づくと、突然に抱きすくめられた。
反射的に私もシルビアさんの背中に手を回してしまう。
頭に疑問が湧き上がる。
ぱふぱふって何だろうとか言ってた時並か、それ以上だ。
「今はもう他の人の話は、しちゃ嫌よ」
耳元で囁かれ、かと思うとほぼ強制に顔をシルビアさんの筋肉で分厚い胸に押し付けられる。
数秒もしないうちに苦しくなった。
「これがぱふぱふよ」
「なんか…違う気がする…」
「違わないわよ。違うけど」
意味深な言葉に首を傾げようとしたが、できなかった。
シルビアさんに結構力強く後頭部を押さえつけられているからだ。
動きたくても動けない。
逃げたくても逃げられない。
ままならぬ自由のせいか、更に呼吸が苦しくなった気がする。
シルビアさんのにおいがするが、そればかりは不快なものではなかったし、逃げる気がなくなる要因でもあった。
そして身体に電気が走る。
背中を撫でられているのだ。
「手持ち無沙汰だったから」
シルビアさんの、そんな理由でいやらしく撫でられ続ける。
ぞくぞくとしたものが湧き上がる。
「んんっ…」
行き場はなく、ただくぐもったうめき声になる。
「もう声出しちゃうの?呼吸がままならないと感じやすいっていうのは、やっぱり本当なのかしらね」
からかうように言うシルビアさんは、やはり背中の愛撫を続ける。
そのうち、より反応がいい場所ばかりを責めてくるようになる。
息苦しさと、性感が、まざる。
しかもそうしてくるのが好きな人なのだ。
とにかくわけがわからない。
何より倒錯した空気に酔いしれて、拒絶すらできない。
重たい言い方をするなら、このまま死ぬのならとても幸せなのだろう。みたいな。
色んなものを通り越してうっとりとした気分になってきた時、頭がふと軽くなった。
「はい、おしまい」
シルビアさんが手を離したのだ。
時間にしたらどれくらいなのかわからないけど。
一気に呼吸が楽になり、しかしそのままの体勢で整える。
動く気力はないに等しかった。
「大体こういうやつよ」
「大体こういうやつですか」
「そう――ってエルザちゃん顔、すごい真っ赤よ」
若干の焦りを見せるシルビアさん。
そりゃまあ割と窒息に近い状態だったのもあるからなぁと思いながら彼を見上げる。
ちょっと涙も出ていた。
「…だから嫌だったのよ」
「?」
「エルザちゃんってば本当ずるいわ」
顎を持ち上げられ、キスを落とされた。
受け入れない理由は特になかった。
依頼された魔物退治。
その頭を叩いている時に起きた。
「ちょっと、手強いわね」
マルティナさんが悔しそうに言う。
己の力不足を悔やんでかどうかは知らないが、
確かにこのままでは負けはしなくとも勝つことも難しいような、そんなムードに包まれていた。
もっと端的に言えばジリ貧だ。
「こうなったらぱふぱふするわ。だから、みんなその隙に」
毅然と言い放ち、マルティナさんは前に出る。
頷いた他の面々は、数歩下がる。
ぱふぱふとは何なのか。
わからない私も、みんなにつられて下がる。
一体マルティナさんは何をするんだろう。
そんなことを考える私の前に、すっとさり気なく、
シルビアさんが入ってきた。
同じく下がってきたのだろう。
えっと思わず口に出しかけたが、後の祭り。
その数秒後シルビアさんがなんとなく退けた頃には、
マルティナさんはすでに『何らかの行為』をし終えた後で、
なぜか気持ちよさそうにしている魔物が残るばかりだった。
その隙を叩き、苦戦すると思われた魔物退治はマルティナさんのおかげで存外あっさり一件落着と相成る。
宿屋で一人物思いに耽る。
なにせ私の心はすっきりしないままだった。
先程の戦いの勝利の決め手となったぱふぱふとは一体何なのか。
格闘一辺道と思われたマルティナさんが操るとっておきの搦手だ。
きっとスマートで鮮やかな技に違いない。
今後の参考になるかもしれないし、私もぜひ見たかったのだけど、シルビアさんに邪魔をされてしまった。
…いや、わざととは思えないし、そんな悪意のある言い方はよくないか。
いやでも気になるな、ぱふぱふ。
なんとなくかわいい感じのする語感だけど、何を意味しているのかは全くわからない。
うんと考え込んでもだめだ。
推理、は無理として。
では文字を入れ替える?
アナグラムみたいにばらす?
それとも間に文字が入るのだろうか。
あるいは略語?
ない頭を捻って、もう一つ捻ってもわからない。
いや待てよ。
物事の答えがわからないのなら、そこへ至るための別の発想が出てくるものだ。
というわけである名案が浮かび上がる。
そういえば、私の前に立って視界を塞いだ人がいた。
恐らく彼はぱふぱふを見ていると思われる。
ならばその人に聞けば良いじゃないか。
マルティナさん本人に聞く発想には至らないまま(あとで気づいた)、
私はシルビアさんの個室に向かうことにした。
「ぱふ、ぱふ…?一体何の呪文かしら?」
今日泊まっている宿屋は個室が多く、しかも安く提供されているがとにかく狭い。
椅子など一台しか用意されていないのだ。
シルビアさんが通してくれた部屋ももちろん例外ではない。
我ながら不躾には思いながらも、ベッドに座り兼ねての質問を口にすると、シルビアさんは思いっきりとぼけた。
「呪文じゃないでしょ。マルティナさんが使ってたんだよ。あの人魔法できないじゃない」
「そうだっけ?」
「そうだよ!っていうかシルビアさん見てたんでしょ、さっき。おかげで私シルビアさんしか見えなかったんだよ」
「あら、アタシしか見えないなんて、光栄だわ」
どこまで本気かわからない態度でシルビアさんは私の隣に座る。
頭を撫でてくる。
…力加減が絶妙で、蕩けそうなくらい気持ちいい。
思わず甘えた声を出しそうになって、でも煩悩を無理矢理振り切る。
「そうじゃなくて!」
「だってぇ」
くにゃり、とシルビアさんは体勢を崩す。
「エルザちゃんが見るのはまだちょっと早いかなって、アタシ思っちゃったんだもの」
「早い?」
惚けるのをやめたと思ったら今度は謎の言い訳。ますますわけがわからない。
「…大人になったらわかるわよ。ぱふぱふ屋なんてものもあるみたいだし。使ったことないけど」
「大人?ぱふぱふ屋?使う?」
気になるワードを復唱すると、シルビアさんは決まり悪そうに目を逸らす。
どうやらこの人、実は誤魔化したりとか隠し事はあまり得意じゃないのかもしれない。
失言したというのがバレバレの態度だった。
「えーっと、今のは、あー…そうだ!アタシがしてあげる!」
「シルビアさんが?」
「あああアタシも実はできるのよぱふぱふ」
「でも私には早いって今」
「空耳じゃないかしら」
とはいえシルビアさんが何をそんなに焦っているのかよくわからない。
そのまま、なぜか体験させてもらえることになった。
首を傾げながら、シルビアさんにもう少し訊ねる。
「…シルビアさん。ぱふぱふって戦いで使う技だよね?そんなの今使っても大丈夫なの?」
「大丈夫よ。怪我もしないし、痛くもないし、むしろ気持ち…ごほん」
大げさに咳払いをするシルビアさん。
また何かをお洩らししかけたが、やっぱりよくわからない。
そんな彼が私に向き直り、唐突に腕を広げ、いつもよりずっと妖艶な声で言った。
「おいでぇ…エルザちゃん」
ぞく、と肌があわ立つ。
「し、シルビアさん…?」
私は何か間違ったんだろうか。
いきなりおピンクな演技モードに入られたシルビアさんを眼前に思う。
そんな顔で態度で迫られて堕ちない私はいない。っていうかすでに堕ちてる。
「私、マルティナさんの技の話してたよね…?」
「そうよ。それでアタシがエルザちゃんに同じことしてあげるの。だから、おいで?」
言われるままにシルビアさんに近づくと、突然に抱きすくめられた。
反射的に私もシルビアさんの背中に手を回してしまう。
頭に疑問が湧き上がる。
ぱふぱふって何だろうとか言ってた時並か、それ以上だ。
「今はもう他の人の話は、しちゃ嫌よ」
耳元で囁かれ、かと思うとほぼ強制に顔をシルビアさんの筋肉で分厚い胸に押し付けられる。
数秒もしないうちに苦しくなった。
「これがぱふぱふよ」
「なんか…違う気がする…」
「違わないわよ。違うけど」
意味深な言葉に首を傾げようとしたが、できなかった。
シルビアさんに結構力強く後頭部を押さえつけられているからだ。
動きたくても動けない。
逃げたくても逃げられない。
ままならぬ自由のせいか、更に呼吸が苦しくなった気がする。
シルビアさんのにおいがするが、そればかりは不快なものではなかったし、逃げる気がなくなる要因でもあった。
そして身体に電気が走る。
背中を撫でられているのだ。
「手持ち無沙汰だったから」
シルビアさんの、そんな理由でいやらしく撫でられ続ける。
ぞくぞくとしたものが湧き上がる。
「んんっ…」
行き場はなく、ただくぐもったうめき声になる。
「もう声出しちゃうの?呼吸がままならないと感じやすいっていうのは、やっぱり本当なのかしらね」
からかうように言うシルビアさんは、やはり背中の愛撫を続ける。
そのうち、より反応がいい場所ばかりを責めてくるようになる。
息苦しさと、性感が、まざる。
しかもそうしてくるのが好きな人なのだ。
とにかくわけがわからない。
何より倒錯した空気に酔いしれて、拒絶すらできない。
重たい言い方をするなら、このまま死ぬのならとても幸せなのだろう。みたいな。
色んなものを通り越してうっとりとした気分になってきた時、頭がふと軽くなった。
「はい、おしまい」
シルビアさんが手を離したのだ。
時間にしたらどれくらいなのかわからないけど。
一気に呼吸が楽になり、しかしそのままの体勢で整える。
動く気力はないに等しかった。
「大体こういうやつよ」
「大体こういうやつですか」
「そう――ってエルザちゃん顔、すごい真っ赤よ」
若干の焦りを見せるシルビアさん。
そりゃまあ割と窒息に近い状態だったのもあるからなぁと思いながら彼を見上げる。
ちょっと涙も出ていた。
「…だから嫌だったのよ」
「?」
「エルザちゃんってば本当ずるいわ」
顎を持ち上げられ、キスを落とされた。
受け入れない理由は特になかった。