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「スモーカー起きてる?」
「……寝てる。」
「起きてるじゃん!」
「寝言だよ。」
梅雨真っ盛り。外はしとしとと雨音が響き、部屋の湿度がまとわりつくように高い。
窓を少し開けて換気はしているものの、パジャマもタオルケットも肌にペタペタと張り付いて気持ち悪い。良質な睡眠には適度な室温と湿度が大切らしいけど、この蒸し暑さじゃ寝付けやしない。エアコンのリモコンに手を伸ばそうか迷う。
「湿度高くて寝付けないねー。」
「エアコンつけるか?」
「寒くならない?」
「寒くなるなら1枚着ればいいだろ。」
半袖で寝たいのだ。彼の肌と触れ合っていたいから。上着なんていらない。
「そもそもな、」
低い声が頭上で呟かれた。
「離れたらいいんじゃねえのか?」
わたしは今、スモーカーの腕と足にぴったりとくっついている。いや、くっつくというより、熱にうなされるように絡まっているが正しいかもしれない。力が抜けた筋肉はフワフワで手触りがいい。時折、彼が力を入れるときの筋肉の張りもまたいい。こうやってダラダラと彼の腕や足にくっついている時間が、わたしは何よりも好きだ。
「それは無理だなー。」
無意識に、わたしの腕がさらに彼の腰に回る。
「おれがあちぃんだよ。」
「不快?」
「……エアコンつけりゃ、いいんだろうが。」
ピッ、と無骨な指先がエアコンのスイッチを押した。生温い風の後に、ひんやりとした空気が流れ出し、少しずつ嫌な湿度が下がる。肌の不快感が落ち着き、呼吸が楽になるのを感じた。
「気持ちいいねー。」
「おれはまだあちぃ。」
少し汗が引いたスモーカーの素肌は、サラサラとしてさらに気持ちがいい。彼の匂いも、今は少し汗ばんで、いつもより色っぽい気がする。
「あちぃって言ってんだろ?」
「なんか、ギューってしたくなっちゃったの。」
巻き付けていた腕と足をほどき、モゾモゾと枕の方へ移動する。おでこに少し汗をかいているスモーカーの頭を、胸に抱きしめるように抱え込んだ。
普段はきっちり上げている前髪が、今は完全に降りていて、紛れもないオフモード。刈り上げられた後頭部をシャリシャリと好き放題に触る。これはわたしの特権だ。
「なんだよ、急に。」
胸元からくぐもった声が聞こえるが、構わずおでこにキスをする。
チュッ
「……くすぐってぇ。」
チュッ
「くすぐってぇってんだろ。」
胸元でクスクスと笑うスモーカー。
働き盛りの私たち。部下は多数いて、責任も多く、多忙な中間管理職だ。だから、平日は食事とかもバラバラになることもしょっちゅう。すれ違いと言われるかもしれないが、これが私たち二人の心地よい距離感。
外ではそれなりに大人な振る舞いをしているけれど、二人きりの時はこうやってたまに子どもに戻ってしまう。おでこにキスくらいで笑い合えるのは、ささやかな幸せだ。
「マジであちぃんだよ!!」
脇を掴まれ、あっという間にスモーカーから剥がされた。胸元にあった体温が急に失われ、エアコンの風に晒された肌は冷たい。距離を取られたと思ったら、彼の大きな手がわたしの脇やお腹へと伸びてきた。
「くすぐっ……たいっ!!」
脇は弱点だってば!やめてよー!と体を捩り、大暴れする。
くすぐりが収まり、スモーカーを見上げると、悪戯っぽくニヤニヤと笑っている。部屋の暗闇に目が慣れてきて、その表情がはっきりと見て取れた。
「ハァハァ……本当に脇は止めて。」
もう悪戯しないでねと、一度起き上がりスモーカーの隣に再び寝転ぶ。
「顔見せろ。」
スモーカーの左手がわたしの頬をなぞった後、ゆっくりと唇が重なった。熱すぎず、冷たすぎない、確かなぬくもりを感じるキス。
「涼しくなってきたから、早く寝ろよ。」
言いながら、スモーカーの腕がわたしの首元へ動き、優しい腕枕をしてくれた。流れに身を任せれば、頭が力強い腕に心地よく沈んでいく。
「スモーカーも早く寝なよ?」
「ああ。おやすみ。」
「おやすみなさい。明日楽しみだね!」
「ガキかよ。朝早えんだから、寝ろ。」
腕枕をしたまま、わたしの後頭部を撫でる大きな手。その仕草が驚くほど優しくて、ほうっと息を吐くと、突然睡魔が訪れた。彼の体温と、心地よい腕の中にいる安心感に包まれていく。
「……ん。おやすみ……。」
「おやすみ。」
小さく身動いで、温かい腕の中で意識を手放した。
明日は二人で大好きな水族館に行くんだ。まるで海の中にいるような、あの水族館へ。
「……寝てる。」
「起きてるじゃん!」
「寝言だよ。」
梅雨真っ盛り。外はしとしとと雨音が響き、部屋の湿度がまとわりつくように高い。
窓を少し開けて換気はしているものの、パジャマもタオルケットも肌にペタペタと張り付いて気持ち悪い。良質な睡眠には適度な室温と湿度が大切らしいけど、この蒸し暑さじゃ寝付けやしない。エアコンのリモコンに手を伸ばそうか迷う。
「湿度高くて寝付けないねー。」
「エアコンつけるか?」
「寒くならない?」
「寒くなるなら1枚着ればいいだろ。」
半袖で寝たいのだ。彼の肌と触れ合っていたいから。上着なんていらない。
「そもそもな、」
低い声が頭上で呟かれた。
「離れたらいいんじゃねえのか?」
わたしは今、スモーカーの腕と足にぴったりとくっついている。いや、くっつくというより、熱にうなされるように絡まっているが正しいかもしれない。力が抜けた筋肉はフワフワで手触りがいい。時折、彼が力を入れるときの筋肉の張りもまたいい。こうやってダラダラと彼の腕や足にくっついている時間が、わたしは何よりも好きだ。
「それは無理だなー。」
無意識に、わたしの腕がさらに彼の腰に回る。
「おれがあちぃんだよ。」
「不快?」
「……エアコンつけりゃ、いいんだろうが。」
ピッ、と無骨な指先がエアコンのスイッチを押した。生温い風の後に、ひんやりとした空気が流れ出し、少しずつ嫌な湿度が下がる。肌の不快感が落ち着き、呼吸が楽になるのを感じた。
「気持ちいいねー。」
「おれはまだあちぃ。」
少し汗が引いたスモーカーの素肌は、サラサラとしてさらに気持ちがいい。彼の匂いも、今は少し汗ばんで、いつもより色っぽい気がする。
「あちぃって言ってんだろ?」
「なんか、ギューってしたくなっちゃったの。」
巻き付けていた腕と足をほどき、モゾモゾと枕の方へ移動する。おでこに少し汗をかいているスモーカーの頭を、胸に抱きしめるように抱え込んだ。
普段はきっちり上げている前髪が、今は完全に降りていて、紛れもないオフモード。刈り上げられた後頭部をシャリシャリと好き放題に触る。これはわたしの特権だ。
「なんだよ、急に。」
胸元からくぐもった声が聞こえるが、構わずおでこにキスをする。
チュッ
「……くすぐってぇ。」
チュッ
「くすぐってぇってんだろ。」
胸元でクスクスと笑うスモーカー。
働き盛りの私たち。部下は多数いて、責任も多く、多忙な中間管理職だ。だから、平日は食事とかもバラバラになることもしょっちゅう。すれ違いと言われるかもしれないが、これが私たち二人の心地よい距離感。
外ではそれなりに大人な振る舞いをしているけれど、二人きりの時はこうやってたまに子どもに戻ってしまう。おでこにキスくらいで笑い合えるのは、ささやかな幸せだ。
「マジであちぃんだよ!!」
脇を掴まれ、あっという間にスモーカーから剥がされた。胸元にあった体温が急に失われ、エアコンの風に晒された肌は冷たい。距離を取られたと思ったら、彼の大きな手がわたしの脇やお腹へと伸びてきた。
「くすぐっ……たいっ!!」
脇は弱点だってば!やめてよー!と体を捩り、大暴れする。
くすぐりが収まり、スモーカーを見上げると、悪戯っぽくニヤニヤと笑っている。部屋の暗闇に目が慣れてきて、その表情がはっきりと見て取れた。
「ハァハァ……本当に脇は止めて。」
もう悪戯しないでねと、一度起き上がりスモーカーの隣に再び寝転ぶ。
「顔見せろ。」
スモーカーの左手がわたしの頬をなぞった後、ゆっくりと唇が重なった。熱すぎず、冷たすぎない、確かなぬくもりを感じるキス。
「涼しくなってきたから、早く寝ろよ。」
言いながら、スモーカーの腕がわたしの首元へ動き、優しい腕枕をしてくれた。流れに身を任せれば、頭が力強い腕に心地よく沈んでいく。
「スモーカーも早く寝なよ?」
「ああ。おやすみ。」
「おやすみなさい。明日楽しみだね!」
「ガキかよ。朝早えんだから、寝ろ。」
腕枕をしたまま、わたしの後頭部を撫でる大きな手。その仕草が驚くほど優しくて、ほうっと息を吐くと、突然睡魔が訪れた。彼の体温と、心地よい腕の中にいる安心感に包まれていく。
「……ん。おやすみ……。」
「おやすみ。」
小さく身動いで、温かい腕の中で意識を手放した。
明日は二人で大好きな水族館に行くんだ。まるで海の中にいるような、あの水族館へ。
