short
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
疲れる疲れる疲れる!!!
内容が無い長い会議、溜まっていく仕事、部下のアレコレ、内容変更だのと返された企画書、問い合わせのメールに折り返す予定の電話。
決まったはずの企画はさっきの会議で大幅な内容変更を告げられ幕を閉じた。
チームのメンバーの落胆の表情と、言い返せなかった自分の不甲斐なさにイライラが募る。
会議室から喫煙所までの長い廊下を、カツカツとヒールの音をたて、背中には鬱憤を溜めて歩く。
一刻も早く煙草が吸いたい。
歩きながら、この後の仕事の段取りと溜まった愚痴をグチャグチャに混ぜた。なにも纏まらないのは致し方ない。
自分が鳴らすヒールの音は、イライラを更に溜める道具にしかならなかった。
『smoking room』と書かれた個室。
磨りガラスの為、外からは人影くらいしか見えない。
シルエットが見えるが、そこに気を遣えるほど今は思いやりが残っていない。
ドアノブを思い切り握りしめ、勢い良く開ける。
ガチャン!!!!
先客は見慣れた白銀の髪の恋人のスモーカーだ。
「お疲れ。」
一瞬だけ驚いた顔をしていたけど、「すげぇ顔してんな。おれみてぇだぞ。」と笑われた。
スモーカーこそ、なんて顔をしているんだ。
その笑顔は2人の時にしか見せないもので、わたしが弱いのを知っているはず。
会社で眉間にしわと言えばスモーカー。基本的に彼は怖がれる。
反面、わたしはそういうわけでは無い。
割りと笑顔で仕事をしているんだが…
眉間の事と、突然見れた彼の笑顔に恥ずかしくなって、眉間に手を当ててマッサージする。
「眉間ヤバい?」
「まぁな。」
その顔やめろ…。毒気が抜かれていく。
会社の人達が見たら、卒倒するんじゃないかってくらい優しい笑顔。
眉間をマッサージしながらコツコツと、中央の灰皿を挟んでスモーカーの向かいへ。
煙草を咥えてライターを探せば、カチンと目の前にシルバーのzippo。
センスがいいなと思うのは、わたしがいつだかプレゼントしたものだから。
目線だけスモーカーに向けると、生意気な表情で「ん」と顎をしゃくられた。
「ありがとう」と返して、煙草に火を着ける。
しっかり肺に吸い込んで、深く深く吐く。
「珍しいな。どうした?」
こんなに不機嫌なわたしは珍しいのだ。
ただてさえ、ホルモンバランスのせいでイライラする時期。
「本当に無駄な会議が2本あって、仕事は終わらないし、通ったはずの企画書は内容変更で…」
前振りなく始まった愚痴。
スモーカーはわたしの話をを時折相槌をいれながら聞いてくれる。
こんな口の悪い女が彼女でいいのだろうか…一抹の不安はあるが、今日だけは止まらない。
スモーカーも私も2本目の煙草が吸い終わってしまった。これ以上愚痴っていても仕方がない。
仕事が終わるわけは無いんだ。
でも、話すほどに冷静になっていく自分が居た。
大幅な変更がある企画書、部下の尻拭い、クライアントへのメールと電話、プレゼン準備など、タスクを上げればきりがない。
だけど、優先順位が明確になった。
なんなの?この人?セラピー?カウンセラー?
そろそろ行くかとスマホで時間を確認するスモーカー。
わたしも腕時計を見る。
優先順位の高いものだけやるにしても、まぁ21時には帰れそうだな。
「ナマエ。今日は定時で上がれよ?旨い飯屋探しておく」
「定時は無理かな。21時は?」
わたしの質問は無視され、スマホを持っていない方の手を取られ、その行き先を見ていると、手の甲にキスをされた。
「ちょっ!バカ!会社!」
慌てて手を振り、喫煙所を出ていくスモーカーに声をかけるとしたり顔で
「不満か?足りねぇならまたあとでな。定時で上がれよ。」
カァーっと顔が熱くなる。
スモーカーが出ていったドアを見ていると遠くから「スモーカーさーーーん、お電話入ってまーす」と部下のたしぎちゃんの声がした。
今頃スモーカーはどんな顔をしているのか。
照れているのか、もう眉間にシワなんだろうか。
不器用な人だけど、仕事スイッチはちゃんとしてるからな…
しかめっ面のスモーカーと、わたしにだけ見せるスモーカーの表情を思い浮かべる。
はぁ〜〜
手の甲にキスなんてしたことないだろ。
意味わかってんの?
キスされた場所にを見つめ、無意識に口づければ、小さなリップ音が響く。
手の甲へのキスは敬愛。
相手への尊敬、愛おしく思う気持ち。
内容が無い長い会議、溜まっていく仕事、部下のアレコレ、内容変更だのと返された企画書、問い合わせのメールに折り返す予定の電話。
決まったはずの企画はさっきの会議で大幅な内容変更を告げられ幕を閉じた。
チームのメンバーの落胆の表情と、言い返せなかった自分の不甲斐なさにイライラが募る。
会議室から喫煙所までの長い廊下を、カツカツとヒールの音をたて、背中には鬱憤を溜めて歩く。
一刻も早く煙草が吸いたい。
歩きながら、この後の仕事の段取りと溜まった愚痴をグチャグチャに混ぜた。なにも纏まらないのは致し方ない。
自分が鳴らすヒールの音は、イライラを更に溜める道具にしかならなかった。
『smoking room』と書かれた個室。
磨りガラスの為、外からは人影くらいしか見えない。
シルエットが見えるが、そこに気を遣えるほど今は思いやりが残っていない。
ドアノブを思い切り握りしめ、勢い良く開ける。
ガチャン!!!!
先客は見慣れた白銀の髪の恋人のスモーカーだ。
「お疲れ。」
一瞬だけ驚いた顔をしていたけど、「すげぇ顔してんな。おれみてぇだぞ。」と笑われた。
スモーカーこそ、なんて顔をしているんだ。
その笑顔は2人の時にしか見せないもので、わたしが弱いのを知っているはず。
会社で眉間にしわと言えばスモーカー。基本的に彼は怖がれる。
反面、わたしはそういうわけでは無い。
割りと笑顔で仕事をしているんだが…
眉間の事と、突然見れた彼の笑顔に恥ずかしくなって、眉間に手を当ててマッサージする。
「眉間ヤバい?」
「まぁな。」
その顔やめろ…。毒気が抜かれていく。
会社の人達が見たら、卒倒するんじゃないかってくらい優しい笑顔。
眉間をマッサージしながらコツコツと、中央の灰皿を挟んでスモーカーの向かいへ。
煙草を咥えてライターを探せば、カチンと目の前にシルバーのzippo。
センスがいいなと思うのは、わたしがいつだかプレゼントしたものだから。
目線だけスモーカーに向けると、生意気な表情で「ん」と顎をしゃくられた。
「ありがとう」と返して、煙草に火を着ける。
しっかり肺に吸い込んで、深く深く吐く。
「珍しいな。どうした?」
こんなに不機嫌なわたしは珍しいのだ。
ただてさえ、ホルモンバランスのせいでイライラする時期。
「本当に無駄な会議が2本あって、仕事は終わらないし、通ったはずの企画書は内容変更で…」
前振りなく始まった愚痴。
スモーカーはわたしの話をを時折相槌をいれながら聞いてくれる。
こんな口の悪い女が彼女でいいのだろうか…一抹の不安はあるが、今日だけは止まらない。
スモーカーも私も2本目の煙草が吸い終わってしまった。これ以上愚痴っていても仕方がない。
仕事が終わるわけは無いんだ。
でも、話すほどに冷静になっていく自分が居た。
大幅な変更がある企画書、部下の尻拭い、クライアントへのメールと電話、プレゼン準備など、タスクを上げればきりがない。
だけど、優先順位が明確になった。
なんなの?この人?セラピー?カウンセラー?
そろそろ行くかとスマホで時間を確認するスモーカー。
わたしも腕時計を見る。
優先順位の高いものだけやるにしても、まぁ21時には帰れそうだな。
「ナマエ。今日は定時で上がれよ?旨い飯屋探しておく」
「定時は無理かな。21時は?」
わたしの質問は無視され、スマホを持っていない方の手を取られ、その行き先を見ていると、手の甲にキスをされた。
「ちょっ!バカ!会社!」
慌てて手を振り、喫煙所を出ていくスモーカーに声をかけるとしたり顔で
「不満か?足りねぇならまたあとでな。定時で上がれよ。」
カァーっと顔が熱くなる。
スモーカーが出ていったドアを見ていると遠くから「スモーカーさーーーん、お電話入ってまーす」と部下のたしぎちゃんの声がした。
今頃スモーカーはどんな顔をしているのか。
照れているのか、もう眉間にシワなんだろうか。
不器用な人だけど、仕事スイッチはちゃんとしてるからな…
しかめっ面のスモーカーと、わたしにだけ見せるスモーカーの表情を思い浮かべる。
はぁ〜〜
手の甲にキスなんてしたことないだろ。
意味わかってんの?
キスされた場所にを見つめ、無意識に口づければ、小さなリップ音が響く。
手の甲へのキスは敬愛。
相手への尊敬、愛おしく思う気持ち。