第五十四訓
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いつまでもあの状態の万事屋を放置しておくわけにはいかない。
しかし、金がなくては大工は雇えない。
一銭も持たない銀時達は自力で直しにかかる。
その時、神楽は金槌を釘ではなく自分の指に思い切り振り下ろした。
赤くなった自分の指を見つめた後、その痛みへの怒りを板にぶつける。
「うがァァァァ!!」
さっきから指が潰れる音と、その八つ当たりで崩壊している家をさらに破壊させる音が絶えないでいた。
「ねェ。銀さん、響古さん」
「あ?」
「ん?」
新八は浮かない表情で鉋 を滑らせ、ノコギリを動かす銀時と釘を打つ響古に訊ねる。
「僕ら、万事屋なおしに来たんですよね?指と家を破壊する音ばかり聞こえてくるんですけど」
「創造と破壊は表裏一体だよ、新八君」
「創造の裏に破壊あり。壊して創るのは大宇宙の原則よ、新八君」
「いつまでたっても、創造が始まらないんですけど。というか響古さん、今の台詞おもいっきり別媒体の作品に引っかかってますけど」
失われた弟の身体を取り戻す、人気のダークファンタジー。
同じ少年誌でも、こっちは週刊であっちが月刊。
それに対する響古の返答は、恐ろしく不遜だった。
「何言ってんの。管理人は第二期のアニメ放送に触発されて、勢いで夢小説書いたってんだから大丈夫でしょ」
※これ以上、彼女の口から版権に引っかかるような発言を出さない為、明細に表記できないことを深くお詫び申し上げます。
未だ暴れる神楽は、木材へと容赦ない八つ当たりを続けていた。
「やっぱ無理だ。素人が大工なんて、できるわけない」
新八は改めて、素人が大工なんてできないと言い切る。
黙々と木材を切ったり釘を打ったりする二人は目を逸らしていた。
「バカヤロー、お前、最近の大工なんて欠陥住宅とかつくってロクなもんじゃねーよ」
「欠陥人間がつくるよりマシだ。バカヤロー」
「仕方ないでしょ。大工雇うにも、お金がないんだから」
「大体、テメーらも万事屋のはしくれなら、これぐらい器用にこなせ、バカヤ…」
よそ見をしていたせいか、動かしていたノコギリが足に食い込み、血が吹き出す。
「うがァァァァ!!」
神楽と同じように破壊を始める銀時に、もはや諦めるしかなかった。
「ダメだこりゃ。響古さん、どーします?」
「やるしかないでしょ…っと」
響古は手際よく釘を打つ。
しかも、ノコギリを使って木材を切り、鮮やかな切断面を見せてくれた。
「わっ、響古さん、器用ですね」
「んっふふ。あたしにできないことなんてないのよ」
響古が持つ天性の器用さに感心しながら、新八もせっせと作業する。
痛みが治まった銀時は振り向き、こちらのありさまに気づいた。
「新八ィィ、何、響古といい雰囲気つくってんだァァ!」
「うるさい、黙れ天パ」
いつまで経っても直る兆しが全く見えない万事屋。
不器用な連中に諦めかけた時、
「ぴんぽーん、ぴんぽーん」
突如聞こえた肉声の呼び鈴に転機が訪れた。
「ぴんぽーん。すいませーん、お届け物でーす」
飛脚の男がご丁寧に呼び鈴の音を言いながら、大きな荷物を届けにやって来た。
万事屋に届いたのは手紙と荷物だった。
とりあえず、手に取った手紙を読んでみる。
差出人は辰馬からだ。
金時君、響古ちゃん。
長らく連絡をとっていませんでしたが、いかがお過ごしでしょうか。
金時君は相変わらず響古ちゃんにベッタリですか。
響古ちゃんは相変わらずツンデレですか(ツンデレという言葉は初めて地球で知りました、ピッタリですね)。
僕の方は相変わらず、宇宙を縦横無尽に飛び回っております、やっぱり宇宙 はいいです。
先日、地球に寄ることがあったので二人に会いにいったのですが、どうにもすれ違いになり残念です。
実は、今回筆をとったのは、君に言いたい事があったからです。
昔、君は、
「オイ、茨木 。またキャバクラ行ったらしいな。今度、俺もつれてけ」
と言っていましたが、彼は茨木じゃなく茨木 です。
今さらと思いましたが、やっぱり人の名前とか間違えるのは失礼だと思います。
それじゃ元気で、金時君、響古ちゃん。
坂本 辰馬
P.S.家壊してゴメンネ(このP.S.って、手紙書くと使いたくなるね(笑))。
今、自分達が抱えている問題をつくり出した張本人からの手紙を、銀時は引き裂いた。
「笑えるかァァァァァ(怒)、本文とP.S.が逆、コレェェ!!」
「人の家壊しといてP.S.ですませやがったわね」
一緒に読んでいた響古も、こめかみに青筋を立てる。
「自分 も人の名前間違えてるしよォォ!よしんばP.Sが世界平和を願う意味だとしても許せねーよ、コレは!」
「類は友を呼ぶアル」
「友達じゃねーよ、こんなん!死んでくんねーかな、頼むから死んでくんねーかな、スゴく苦しい死に方してほしい」
反省の見られない、どうでもいい内容の手紙に怒りが収まらない銀時。
「それにしてもこの手紙、ツッコミ満載よね。辰馬ったらツンデレなんて言葉、どこで覚えたんだか……」
響古はツンとした美貌を赤く染める。
これは恥ずかしいのか、照れているのか。
「え?響古、自分がツンデレじゃないと思っているのか」
「う…うるさいうるさいうるさい!ツンデレって言うな!!」
でも響古の属性はツンデレです。
「銀ちゃん、響古はドSの女王様でツンデレネ」
褒められてんだかけなされてんだか。
すると、新八が眼鏡を押し上げ、自慢にならない自慢をする。
「二人とも、全然わかってないですね。美人で頭も良くてスタイルも良くて強い。これ以上、何を望むんだチクショーな姐さんキャラが、実は可愛いところがあるというのはお約束ですけど、すばらしいものですよ」
普段はツッコミ役に徹底して地味な彼は生粋のアイドルオタクで、色々なスキルを磨いています。
ただ、今みたいにそのスキルを発揮する場所が激しく間違ってますが。
銀時と神楽の、
「「おおー」」
という感嘆に気をよくしたのか、新八は続ける。
「正しい楽しみ方が、以上の項目です……ただ、響古さんの欠点は、目の前の銀さんに惚れて……」
次の瞬間、響古が動いた。
「どりゃあああ!!」
「ぐほっ」
一気に距離を詰めた響古の飛び蹴りがめり込み、新八は吹っ飛ぶ。
突風のような衝撃を頬に感じ、銀時と神楽はそちらに目を向ける。
「内面のキモさが外見に反映してるわよ、変態オタク!!今、ここで暴露しなくてもいいっつーのに!?」
案の定、うろたえる響古のこめかみには青筋がくっきり。
その頬は、怒りのあまりひくひくと痙攣している。
壁に叩きつけられた後、ずるずるとずり落ちて地に伏した新八にとどめを刺す。
「このっ、このっ、忘れなさい!忘れなさい!」
「ぐはっぐほっぐげっ、痛い、痛いですよ、響古さん、落ちついて……ぐっ……あっ、開く……何か開きそう」
あまりに容赦ない攻撃に、新たな世界の扉が開きかけてます。
「うおりゃーー」
「ぎゃあーー」
しばらくして新八が動かなくなった頃、今度は銀時の首を締め上げる。
「……え?なんで俺まで?」
「フフフ。しらばくっれるんじゃないわよ、銀。やっぱりあの時、キャバクラに行ってたのね?」
響古の怒りの矛先が銀時に向かう。
あの黒モジャがやってくれやがりましたね。
「めっ、めっそうもない…っていうか、アレはもう昔の話で俺、もう忘れちゃってぎゃーー」
銀時の掛け値のない本音に、響古の右手がヒートエンド。
どうやらとどめを刺されたらしい銀時の手足がプラーンとなる。
それを見て、神楽はとろけそうな笑みを浮かべる。
眼鏡がずり落ち、全体的にボロっちくなった新八は荷物を指差す。
「落ちついてください、響古さん。手紙は、あくまでオマケですよ。坂本さん、これを送りたかったんでしょ」
「何アルか、この荷物?」
「きっと、こっちにお詫びの品とか入ってんですよ」
四人は届けられた荷物を囲む。
ふと、銀時と響古は辰馬の経営する会社を思い出した。
「…そーいや、アイツって確か」
「金持ちのボンボンだったわね…」
途端、四人の表情がハッと揺れる。
肉食獣のように、ぎらぎらと目を輝かせた。
引くくらいに貪欲な眼差しで。
――金!?
顔色が変わる。
空気が変わる。
「んだよ。それならそーと、早く言えっつーの、おちゃめさん!」
「もうホントッ、辰馬ったらあたしに勝るおちゃめっぷりね、ホントッ」
金持ちの辰馬から送られた物だけあって期待しながらガムテープを剥がし、開けてみる。
濛々と煙が溢れ出し、仁王像を思わせる風格のおじさんが顔を出した。
「どーも」
「この度はデリバ…」
その言葉が言い終わる前に、銀時は勢いよく箱を閉じた。
「「ぶごっ!!」」
おじさんがまだ喋ってるにもかかわらず、思い切り蓋を閉めた。
いや、普通閉める。
宅配便で届けられた荷物の中におじさんが二人も入ってたら普通に閉める。
「あー、コレ、夢だなオイ。支離滅裂だもん、ありえねーもん」
「ちっちゃいオッさん入ってたヨ、ちっちゃいオッさんがしきつめられてたネ」
「いやいや、今の人形でしょ?人形ですよ」
「随分、気持ち悪い人形ね。もっかい見てみましょう」
箱の中身が意味不明すぎて戸惑う四人。
「夢だって!いい加減、目を覚ませよ俺」
自分なりに言い訳を考えて再度、箱を開ける。
「どーも」
「この度はデリバ…」
しかし、金がなくては大工は雇えない。
一銭も持たない銀時達は自力で直しにかかる。
その時、神楽は金槌を釘ではなく自分の指に思い切り振り下ろした。
赤くなった自分の指を見つめた後、その痛みへの怒りを板にぶつける。
「うがァァァァ!!」
さっきから指が潰れる音と、その八つ当たりで崩壊している家をさらに破壊させる音が絶えないでいた。
「ねェ。銀さん、響古さん」
「あ?」
「ん?」
新八は浮かない表情で
「僕ら、万事屋なおしに来たんですよね?指と家を破壊する音ばかり聞こえてくるんですけど」
「創造と破壊は表裏一体だよ、新八君」
「創造の裏に破壊あり。壊して創るのは大宇宙の原則よ、新八君」
「いつまでたっても、創造が始まらないんですけど。というか響古さん、今の台詞おもいっきり別媒体の作品に引っかかってますけど」
失われた弟の身体を取り戻す、人気のダークファンタジー。
同じ少年誌でも、こっちは週刊であっちが月刊。
それに対する響古の返答は、恐ろしく不遜だった。
「何言ってんの。管理人は第二期のアニメ放送に触発されて、勢いで夢小説書いたってんだから大丈夫でしょ」
※これ以上、彼女の口から版権に引っかかるような発言を出さない為、明細に表記できないことを深くお詫び申し上げます。
未だ暴れる神楽は、木材へと容赦ない八つ当たりを続けていた。
「やっぱ無理だ。素人が大工なんて、できるわけない」
新八は改めて、素人が大工なんてできないと言い切る。
黙々と木材を切ったり釘を打ったりする二人は目を逸らしていた。
「バカヤロー、お前、最近の大工なんて欠陥住宅とかつくってロクなもんじゃねーよ」
「欠陥人間がつくるよりマシだ。バカヤロー」
「仕方ないでしょ。大工雇うにも、お金がないんだから」
「大体、テメーらも万事屋のはしくれなら、これぐらい器用にこなせ、バカヤ…」
よそ見をしていたせいか、動かしていたノコギリが足に食い込み、血が吹き出す。
「うがァァァァ!!」
神楽と同じように破壊を始める銀時に、もはや諦めるしかなかった。
「ダメだこりゃ。響古さん、どーします?」
「やるしかないでしょ…っと」
響古は手際よく釘を打つ。
しかも、ノコギリを使って木材を切り、鮮やかな切断面を見せてくれた。
「わっ、響古さん、器用ですね」
「んっふふ。あたしにできないことなんてないのよ」
響古が持つ天性の器用さに感心しながら、新八もせっせと作業する。
痛みが治まった銀時は振り向き、こちらのありさまに気づいた。
「新八ィィ、何、響古といい雰囲気つくってんだァァ!」
「うるさい、黙れ天パ」
いつまで経っても直る兆しが全く見えない万事屋。
不器用な連中に諦めかけた時、
「ぴんぽーん、ぴんぽーん」
突如聞こえた肉声の呼び鈴に転機が訪れた。
「ぴんぽーん。すいませーん、お届け物でーす」
飛脚の男がご丁寧に呼び鈴の音を言いながら、大きな荷物を届けにやって来た。
万事屋に届いたのは手紙と荷物だった。
とりあえず、手に取った手紙を読んでみる。
差出人は辰馬からだ。
金時君、響古ちゃん。
長らく連絡をとっていませんでしたが、いかがお過ごしでしょうか。
金時君は相変わらず響古ちゃんにベッタリですか。
響古ちゃんは相変わらずツンデレですか(ツンデレという言葉は初めて地球で知りました、ピッタリですね)。
僕の方は相変わらず、宇宙を縦横無尽に飛び回っております、やっぱり
先日、地球に寄ることがあったので二人に会いにいったのですが、どうにもすれ違いになり残念です。
実は、今回筆をとったのは、君に言いたい事があったからです。
昔、君は、
「オイ、
と言っていましたが、彼は茨木じゃなく
今さらと思いましたが、やっぱり人の名前とか間違えるのは失礼だと思います。
それじゃ元気で、金時君、響古ちゃん。
坂本 辰馬
P.S.家壊してゴメンネ(このP.S.って、手紙書くと使いたくなるね(笑))。
今、自分達が抱えている問題をつくり出した張本人からの手紙を、銀時は引き裂いた。
「笑えるかァァァァァ(怒)、本文とP.S.が逆、コレェェ!!」
「人の家壊しといてP.S.ですませやがったわね」
一緒に読んでいた響古も、こめかみに青筋を立てる。
「
「類は友を呼ぶアル」
「友達じゃねーよ、こんなん!死んでくんねーかな、頼むから死んでくんねーかな、スゴく苦しい死に方してほしい」
反省の見られない、どうでもいい内容の手紙に怒りが収まらない銀時。
「それにしてもこの手紙、ツッコミ満載よね。辰馬ったらツンデレなんて言葉、どこで覚えたんだか……」
響古はツンとした美貌を赤く染める。
これは恥ずかしいのか、照れているのか。
「え?響古、自分がツンデレじゃないと思っているのか」
「う…うるさいうるさいうるさい!ツンデレって言うな!!」
でも響古の属性はツンデレです。
「銀ちゃん、響古はドSの女王様でツンデレネ」
褒められてんだかけなされてんだか。
すると、新八が眼鏡を押し上げ、自慢にならない自慢をする。
「二人とも、全然わかってないですね。美人で頭も良くてスタイルも良くて強い。これ以上、何を望むんだチクショーな姐さんキャラが、実は可愛いところがあるというのはお約束ですけど、すばらしいものですよ」
普段はツッコミ役に徹底して地味な彼は生粋のアイドルオタクで、色々なスキルを磨いています。
ただ、今みたいにそのスキルを発揮する場所が激しく間違ってますが。
銀時と神楽の、
「「おおー」」
という感嘆に気をよくしたのか、新八は続ける。
「正しい楽しみ方が、以上の項目です……ただ、響古さんの欠点は、目の前の銀さんに惚れて……」
次の瞬間、響古が動いた。
「どりゃあああ!!」
「ぐほっ」
一気に距離を詰めた響古の飛び蹴りがめり込み、新八は吹っ飛ぶ。
突風のような衝撃を頬に感じ、銀時と神楽はそちらに目を向ける。
「内面のキモさが外見に反映してるわよ、変態オタク!!今、ここで暴露しなくてもいいっつーのに!?」
案の定、うろたえる響古のこめかみには青筋がくっきり。
その頬は、怒りのあまりひくひくと痙攣している。
壁に叩きつけられた後、ずるずるとずり落ちて地に伏した新八にとどめを刺す。
「このっ、このっ、忘れなさい!忘れなさい!」
「ぐはっぐほっぐげっ、痛い、痛いですよ、響古さん、落ちついて……ぐっ……あっ、開く……何か開きそう」
あまりに容赦ない攻撃に、新たな世界の扉が開きかけてます。
「うおりゃーー」
「ぎゃあーー」
しばらくして新八が動かなくなった頃、今度は銀時の首を締め上げる。
「……え?なんで俺まで?」
「フフフ。しらばくっれるんじゃないわよ、銀。やっぱりあの時、キャバクラに行ってたのね?」
響古の怒りの矛先が銀時に向かう。
あの黒モジャがやってくれやがりましたね。
「めっ、めっそうもない…っていうか、アレはもう昔の話で俺、もう忘れちゃってぎゃーー」
銀時の掛け値のない本音に、響古の右手がヒートエンド。
どうやらとどめを刺されたらしい銀時の手足がプラーンとなる。
それを見て、神楽はとろけそうな笑みを浮かべる。
眼鏡がずり落ち、全体的にボロっちくなった新八は荷物を指差す。
「落ちついてください、響古さん。手紙は、あくまでオマケですよ。坂本さん、これを送りたかったんでしょ」
「何アルか、この荷物?」
「きっと、こっちにお詫びの品とか入ってんですよ」
四人は届けられた荷物を囲む。
ふと、銀時と響古は辰馬の経営する会社を思い出した。
「…そーいや、アイツって確か」
「金持ちのボンボンだったわね…」
途端、四人の表情がハッと揺れる。
肉食獣のように、ぎらぎらと目を輝かせた。
引くくらいに貪欲な眼差しで。
――金!?
顔色が変わる。
空気が変わる。
「んだよ。それならそーと、早く言えっつーの、おちゃめさん!」
「もうホントッ、辰馬ったらあたしに勝るおちゃめっぷりね、ホントッ」
金持ちの辰馬から送られた物だけあって期待しながらガムテープを剥がし、開けてみる。
濛々と煙が溢れ出し、仁王像を思わせる風格のおじさんが顔を出した。
「どーも」
「この度はデリバ…」
その言葉が言い終わる前に、銀時は勢いよく箱を閉じた。
「「ぶごっ!!」」
おじさんがまだ喋ってるにもかかわらず、思い切り蓋を閉めた。
いや、普通閉める。
宅配便で届けられた荷物の中におじさんが二人も入ってたら普通に閉める。
「あー、コレ、夢だなオイ。支離滅裂だもん、ありえねーもん」
「ちっちゃいオッさん入ってたヨ、ちっちゃいオッさんがしきつめられてたネ」
「いやいや、今の人形でしょ?人形ですよ」
「随分、気持ち悪い人形ね。もっかい見てみましょう」
箱の中身が意味不明すぎて戸惑う四人。
「夢だって!いい加減、目を覚ませよ俺」
自分なりに言い訳を考えて再度、箱を開ける。
「どーも」
「この度はデリバ…」