第十七訓
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目の前で、桜並木が一斉に花開く。
寒さに耐えていた蕾 が花びらを広げ、刹那にして春色へ。
「はーい。お弁当ですよー」
この辺りで花見の名所になっている公園で、万事屋四人と妙はピクニックシートに腰を下ろしていた。
「ワリーなオイ。姉弟水いらずのとこ邪魔しちまって」
「いいのよ~。二人で花見なんてしても寂しいもの。ねェ、新ちゃん?お父上が健在の頃は、よく三人桜の下でハジケたものだわ~」
志村家の花見に参加させてもらったことに感謝の言葉を並べる銀時に笑みを浮かべ、用意してきた重箱を差し出す。
「さっ、お食べになって!」
「じゃ、遠慮なく…」
蓋を開けると、重箱の中央に置かれた謎の黒い物体、ただそれだけがあった。
「なんですか、コレは?アート?」
「炭?」
「私、卵焼きしかつくれないの~」
四人が見つめる先、黒焦げの物体は卵焼きだった。
数分の調理……といっても焼くだけなのだが、その結果、既に本来の機能も存在意義も失われ、食物という存在の定義的には廃棄物といっても差し支 えのない炭へと変わり果ててしまっていた。
「"卵焼き"じゃねーだろコレは。"焼けた卵"だよ」
「卵が焼けていれば、それがどんな状態だろーと卵焼きよ」
「違うよコレは。卵焼きじゃなくてかわいそうな卵だよ」
弁当の定番と言えば定番なのかもしれないが、響古の背筋に冷や汗が伝わる。
新八だけは溜め息を吐き出していたが、神楽に至っては言葉を失ったように何も発しなかった。
「いいから、男は黙って食えや!!」
痺れを切らした妙は、銀時の口に黒焦げを押し込む。
「銀、あなたの命、無駄にはしないわ…!」
「これを食べないと私は死ぬんだ…これを食べないと私は死ぬんだ…」
「覚悟は決めなくていいですから!!暗示までかけて食わんでもいいわ!!」
美貌を険しくさせて目をつぶる響古と暗示をかける神楽を、新八が慌てて止める。
「止めときなって!僕のように眼が悪くなるよ」
この黒焦げが原因で目が悪くなったとは、どんな威力だ。
それぞれの理由で現状をどうしようかと悩んでいたが、唐突に現れた一人の男によってその空気は壊されることになる。
「ガハハハ、全くしょーがない奴等だな。どれ、俺が食べてやるから、このタッパーに入れておきなさい」
ごく自然に会話に入ってきたのは、江戸の治安を守る真選組局長・近藤であった。
彼は銀時と妙を巡って争った後も、やはり諦められずに相変わらず猛烈なアタックを続けているようである。
「何、レギュラーみたいな顔して座ってんだゴリラァァ!!どっからわいて出た!!」
「たぱァ!!」
妙はその美貌を鬼のように歪めて張り倒し、馬乗りになって殴り始めた。
「オイオイ、まだストーカー被害にあってたのか。町奉行に相談した方がいいって」
「いや、あの人が警察らしーんスよ」
銀時が顎に手を当てて、響古が笑みを含んで言う。
「あーらら」
「世も末だな」
すると、この場に似つかわしくない声が銀時達に向けられた。
「悪かったな」
声の方向に目を向ければ、真選組一行がシートやら酒やらを各々に持ちご到着していた。
黒い隊服を着ていないので、そこらのチンピラより悪そうな人相ばかりである。
「響古じゃねーですか!奇遇ですね」
沖田は響古を見つけると、手を差し伸べる。
握手かと思って、こちらも手を伸ばしたのがいけなかった。
突如、ぐいと手を引っ張って抱き寄せた。
(ガードが緩いんじゃねーですかィ?)
(フン。少し油断しただけよ)
にんまりと人の悪い笑みを向ける沖田に、響古はアイコンタクトで余裕を見せた。
銀時と土方が無言で厳しい視線をぶつけ合うと、空中で火花が散ったように幻視される。
「オウオウ、ムサイ連中がぞろぞろと。何の用ですか?キノコ狩りですか?」
傍 から見れば抱き合っていると誤解しかねない二人を離し、響古を自分の腕の中へと迎える。
「つーか、響古に抱きつかないでもらえますぅ?」
土方は、ふんと、鼻を鳴らす。
「そこをどけ。そこは毎年、真選組が花見をする際に使う特別席だ」
「どーゆー言いがかりだ?こんなもんどこでも同じだろーが。チンピラ警察24時か、てめーら!」
「同じじゃねェ。そこから見える桜は格別なんだよ。なァ、みんな?」
そう周りに問う土方。
だが、やはり彼らも現代人。
桜を愛でようなどという気は微塵もなかった。
「別に俺達ゃ酒飲めりゃ、どこでもいいっスわ~」
「アスファルトの上だろーと、どこでもだろーと構いやせんぜ。酒のためなら、アスファルトに咲く花のよーになれますぜ!」
あの沖田君、どう見ても未成年だよね、しかも警察だよね。
しかし、土方も場所にこだわるつもりはこれっぽっちもなかった。
「うるせェェ!!ホントは俺もどーでもいーんだが、コイツのために場所変更しなきゃならねーのが気にくわねー!!」
場所を変更する理由が気に入らないだけで、本音を言えば今すぐにでも適当な場所を見繕って飲みたいと思っている。
そう、理由が気に入らないだけで。
つまりこだわる理由としては十分すぎた。
そこから動くつもりなどない銀時は馬鹿にした顔で寝転び、
「アハハ、気持ちいい~」
「ワォ!鬼嫁じゃん」
響古は高級な日本酒に目を輝かせる。
土方は顔をしかめて、部下の行方について辺りを見回す。
「大体、山崎場所とりにいかせたはずだろ…どこいった、アイツ?」
「ミントンやってますぜ、ミントン」
沖田が指差す先、場所取りに行かせたはずの山崎は花見そっちのけで、
「フン、フン」
ラケットを持って、バトミントンの素振りの練習をしていた。
「山崎ィィィ!!」
「ギャアアアア!!」
土方は怒りの形相で、マイナースポーツに熱中する山崎に鉄槌を振るう。
「つーか響古、なんかアイツらと仲良くない?何かあった?」
今の話で気になったところを、銀時はつっこんだ。
「フフ、まぁね。でも…内緒。いい女には秘密があるから」
人差し指を頬に当てる響古。
なんとなく腹が立った銀時は##NAME12#の首っ玉にしがみつき、ぎゅっと抱きしめる。
「響古~!銀さん、嫉妬しちゃうじゃねーか~!」
「はいはい」
首に巻かれている銀時の腕に触れると、力の抜けた笑みをこぼす。
(確認として言っときますけど、この二人ホントに付き合ってますからね。 by.管理人)
頬を引きつらせた表情が二人に一気に向けられた。
それは、赤くなった頬を引きつらせている神楽に志村姉弟、呆然とドン引きしている真選組の面々。
――なんで他人がいる前で、こうも堂々とイチャつけるんだ……。
男達は随分と引いているようで、特に銀時を見る視線なんて瞬間冷凍できそうなほどの低温っぷりだ。
「まァ、とにかくそーゆうことなんだ」
散々妙から殴られて、顔を真っ赤に腫らした近藤が咳払いをし、一度場の空気を切り替える。
「こちらも毎年恒例の行事なんで、おいそれと変更できん。響古さんとお妙さんだけ残して去ってもらおーか」
そして無理矢理にもほどがある提案を申し出る。
「いや、響古を残してお妙さんごと去ってもらおーか」
「いや、お妙さんはダメだってば」
これに対し、銀時は真剣な表情で見据えながら反撃する。
「何、勝手なことぬかしてんだ。俺の響古を、オメーらなんかに渡すわけねーだろ!」
「違うネ銀ちゃん、私の響古ネ!」
「何を言ってるのかしら、私の響古さんよ」
「ワン、ワワン!ワン!」(訳:いや、違うぞ!俺の響古だ!)
「いや、定春まで!?」
『響古は自分のもの』宣言する仲間の会話につっこむ、唯一の常識派。
「あたしってモテモテね~、困っちゃうわ~」
「響古さんンンン!?」
さらに、響古もノリノリで照れくさそうにするのだから、新八はたじろいだ。
「どうしたものか…お妙さんをとるか、響古さんをとるか…いや、いっそ二人とも……」
「大体、私はお前のものでもないし、響古さんが汚れるんだよォォ!」
あやしげな物思いにふける近藤を、妙が青筋を立てて殴り飛ばす。
「悪ぃですが、俺も簡単に諦めるつもりはありませんぜ」
怪しく笑う沖田に、響古は少し感心したように微笑み、面白いと言わんばかりに頷いた。
「総悟……あなた、真っ向から勝負を挑むなんて、いい度胸じゃない。でも、そう簡単にあたしをモノにできると思っているの?見くびられたものね」
「こーゆう場合、俺のセリフじゃ……」
銀時の反論を強引に無視して、響古と沖田は悪魔の微笑みと意地の悪い笑みで火花を散らす。
混沌としているこの状況を現代語で表すならばカオスだろうか。
カオスと化した状況を傍観していた土方が呆れた口調でつぶやく。
「オメーらは一体、何がしてーんだ…」
「なんて言ってるくせに、本当は響古と花見がしたいんでしょ」
その言葉に図星なのか、急激に真っ赤になった土方は思わず叫ぶ。
「黙っとけ!つーか、オメーらもとっとと消えろ!」
「フン、幕臣だかなんだかしらねーがなァ、俺たちをどかしてーなら、ブルドーザーでも持ってこいよ」
「このあたしをモノにしたいのなら、甘味処フリーパス券1年分持ってこいよ」
「ハーゲンダッツ1ダース持ってこいよ」
「フライドチキンの皮持ってこいよ」
寒さに耐えていた
「はーい。お弁当ですよー」
この辺りで花見の名所になっている公園で、万事屋四人と妙はピクニックシートに腰を下ろしていた。
「ワリーなオイ。姉弟水いらずのとこ邪魔しちまって」
「いいのよ~。二人で花見なんてしても寂しいもの。ねェ、新ちゃん?お父上が健在の頃は、よく三人桜の下でハジケたものだわ~」
志村家の花見に参加させてもらったことに感謝の言葉を並べる銀時に笑みを浮かべ、用意してきた重箱を差し出す。
「さっ、お食べになって!」
「じゃ、遠慮なく…」
蓋を開けると、重箱の中央に置かれた謎の黒い物体、ただそれだけがあった。
「なんですか、コレは?アート?」
「炭?」
「私、卵焼きしかつくれないの~」
四人が見つめる先、黒焦げの物体は卵焼きだった。
数分の調理……といっても焼くだけなのだが、その結果、既に本来の機能も存在意義も失われ、食物という存在の定義的には廃棄物といっても差し
「"卵焼き"じゃねーだろコレは。"焼けた卵"だよ」
「卵が焼けていれば、それがどんな状態だろーと卵焼きよ」
「違うよコレは。卵焼きじゃなくてかわいそうな卵だよ」
弁当の定番と言えば定番なのかもしれないが、響古の背筋に冷や汗が伝わる。
新八だけは溜め息を吐き出していたが、神楽に至っては言葉を失ったように何も発しなかった。
「いいから、男は黙って食えや!!」
痺れを切らした妙は、銀時の口に黒焦げを押し込む。
「銀、あなたの命、無駄にはしないわ…!」
「これを食べないと私は死ぬんだ…これを食べないと私は死ぬんだ…」
「覚悟は決めなくていいですから!!暗示までかけて食わんでもいいわ!!」
美貌を険しくさせて目をつぶる響古と暗示をかける神楽を、新八が慌てて止める。
「止めときなって!僕のように眼が悪くなるよ」
この黒焦げが原因で目が悪くなったとは、どんな威力だ。
それぞれの理由で現状をどうしようかと悩んでいたが、唐突に現れた一人の男によってその空気は壊されることになる。
「ガハハハ、全くしょーがない奴等だな。どれ、俺が食べてやるから、このタッパーに入れておきなさい」
ごく自然に会話に入ってきたのは、江戸の治安を守る真選組局長・近藤であった。
彼は銀時と妙を巡って争った後も、やはり諦められずに相変わらず猛烈なアタックを続けているようである。
「何、レギュラーみたいな顔して座ってんだゴリラァァ!!どっからわいて出た!!」
「たぱァ!!」
妙はその美貌を鬼のように歪めて張り倒し、馬乗りになって殴り始めた。
「オイオイ、まだストーカー被害にあってたのか。町奉行に相談した方がいいって」
「いや、あの人が警察らしーんスよ」
銀時が顎に手を当てて、響古が笑みを含んで言う。
「あーらら」
「世も末だな」
すると、この場に似つかわしくない声が銀時達に向けられた。
「悪かったな」
声の方向に目を向ければ、真選組一行がシートやら酒やらを各々に持ちご到着していた。
黒い隊服を着ていないので、そこらのチンピラより悪そうな人相ばかりである。
「響古じゃねーですか!奇遇ですね」
沖田は響古を見つけると、手を差し伸べる。
握手かと思って、こちらも手を伸ばしたのがいけなかった。
突如、ぐいと手を引っ張って抱き寄せた。
(ガードが緩いんじゃねーですかィ?)
(フン。少し油断しただけよ)
にんまりと人の悪い笑みを向ける沖田に、響古はアイコンタクトで余裕を見せた。
銀時と土方が無言で厳しい視線をぶつけ合うと、空中で火花が散ったように幻視される。
「オウオウ、ムサイ連中がぞろぞろと。何の用ですか?キノコ狩りですか?」
「つーか、響古に抱きつかないでもらえますぅ?」
土方は、ふんと、鼻を鳴らす。
「そこをどけ。そこは毎年、真選組が花見をする際に使う特別席だ」
「どーゆー言いがかりだ?こんなもんどこでも同じだろーが。チンピラ警察24時か、てめーら!」
「同じじゃねェ。そこから見える桜は格別なんだよ。なァ、みんな?」
そう周りに問う土方。
だが、やはり彼らも現代人。
桜を愛でようなどという気は微塵もなかった。
「別に俺達ゃ酒飲めりゃ、どこでもいいっスわ~」
「アスファルトの上だろーと、どこでもだろーと構いやせんぜ。酒のためなら、アスファルトに咲く花のよーになれますぜ!」
あの沖田君、どう見ても未成年だよね、しかも警察だよね。
しかし、土方も場所にこだわるつもりはこれっぽっちもなかった。
「うるせェェ!!ホントは俺もどーでもいーんだが、コイツのために場所変更しなきゃならねーのが気にくわねー!!」
場所を変更する理由が気に入らないだけで、本音を言えば今すぐにでも適当な場所を見繕って飲みたいと思っている。
そう、理由が気に入らないだけで。
つまりこだわる理由としては十分すぎた。
そこから動くつもりなどない銀時は馬鹿にした顔で寝転び、
「アハハ、気持ちいい~」
「ワォ!鬼嫁じゃん」
響古は高級な日本酒に目を輝かせる。
土方は顔をしかめて、部下の行方について辺りを見回す。
「大体、山崎場所とりにいかせたはずだろ…どこいった、アイツ?」
「ミントンやってますぜ、ミントン」
沖田が指差す先、場所取りに行かせたはずの山崎は花見そっちのけで、
「フン、フン」
ラケットを持って、バトミントンの素振りの練習をしていた。
「山崎ィィィ!!」
「ギャアアアア!!」
土方は怒りの形相で、マイナースポーツに熱中する山崎に鉄槌を振るう。
「つーか響古、なんかアイツらと仲良くない?何かあった?」
今の話で気になったところを、銀時はつっこんだ。
「フフ、まぁね。でも…内緒。いい女には秘密があるから」
人差し指を頬に当てる響古。
なんとなく腹が立った銀時は##NAME12#の首っ玉にしがみつき、ぎゅっと抱きしめる。
「響古~!銀さん、嫉妬しちゃうじゃねーか~!」
「はいはい」
首に巻かれている銀時の腕に触れると、力の抜けた笑みをこぼす。
(確認として言っときますけど、この二人ホントに付き合ってますからね。 by.管理人)
頬を引きつらせた表情が二人に一気に向けられた。
それは、赤くなった頬を引きつらせている神楽に志村姉弟、呆然とドン引きしている真選組の面々。
――なんで他人がいる前で、こうも堂々とイチャつけるんだ……。
男達は随分と引いているようで、特に銀時を見る視線なんて瞬間冷凍できそうなほどの低温っぷりだ。
「まァ、とにかくそーゆうことなんだ」
散々妙から殴られて、顔を真っ赤に腫らした近藤が咳払いをし、一度場の空気を切り替える。
「こちらも毎年恒例の行事なんで、おいそれと変更できん。響古さんとお妙さんだけ残して去ってもらおーか」
そして無理矢理にもほどがある提案を申し出る。
「いや、響古を残してお妙さんごと去ってもらおーか」
「いや、お妙さんはダメだってば」
これに対し、銀時は真剣な表情で見据えながら反撃する。
「何、勝手なことぬかしてんだ。俺の響古を、オメーらなんかに渡すわけねーだろ!」
「違うネ銀ちゃん、私の響古ネ!」
「何を言ってるのかしら、私の響古さんよ」
「ワン、ワワン!ワン!」(訳:いや、違うぞ!俺の響古だ!)
「いや、定春まで!?」
『響古は自分のもの』宣言する仲間の会話につっこむ、唯一の常識派。
「あたしってモテモテね~、困っちゃうわ~」
「響古さんンンン!?」
さらに、響古もノリノリで照れくさそうにするのだから、新八はたじろいだ。
「どうしたものか…お妙さんをとるか、響古さんをとるか…いや、いっそ二人とも……」
「大体、私はお前のものでもないし、響古さんが汚れるんだよォォ!」
あやしげな物思いにふける近藤を、妙が青筋を立てて殴り飛ばす。
「悪ぃですが、俺も簡単に諦めるつもりはありませんぜ」
怪しく笑う沖田に、響古は少し感心したように微笑み、面白いと言わんばかりに頷いた。
「総悟……あなた、真っ向から勝負を挑むなんて、いい度胸じゃない。でも、そう簡単にあたしをモノにできると思っているの?見くびられたものね」
「こーゆう場合、俺のセリフじゃ……」
銀時の反論を強引に無視して、響古と沖田は悪魔の微笑みと意地の悪い笑みで火花を散らす。
混沌としているこの状況を現代語で表すならばカオスだろうか。
カオスと化した状況を傍観していた土方が呆れた口調でつぶやく。
「オメーらは一体、何がしてーんだ…」
「なんて言ってるくせに、本当は響古と花見がしたいんでしょ」
その言葉に図星なのか、急激に真っ赤になった土方は思わず叫ぶ。
「黙っとけ!つーか、オメーらもとっとと消えろ!」
「フン、幕臣だかなんだかしらねーがなァ、俺たちをどかしてーなら、ブルドーザーでも持ってこいよ」
「このあたしをモノにしたいのなら、甘味処フリーパス券1年分持ってこいよ」
「ハーゲンダッツ1ダース持ってこいよ」
「フライドチキンの皮持ってこいよ」