ウィリアム・エリス(オフェンス)
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彼、ウィリアム・エリスは荘園の人気ものだ。
今もナワーブやマーサ、トレイシー達と食堂でワイワイと楽しく食事を楽しんでいる。
いや、彼氏が人気者であることは大変喜ばしいことなのだが、なんというかウィルは少し…いや、とても抜けている。
それも恋愛に対してはとても疎い。
「はぁ…私もウィルと一緒に食事したいなぁ…」
ウィル達がいる方をチラ見してボソッと呟く。
「ねぇ、僕の目の前で溜息を吐かないでくれるかな?僕の幸せまで逃げちゃうじゃないか」
と私の愚痴を聞いてくれているのは友人であるノートン。
「だって、だってさ仕方ないじゃん」
「はぁ、そんなに彼の側に行きたいのであれば行けばいいじゃないか。何を戸惑っているんだいイロハは」
「うー、ウィルが仲間達と楽しそうにしている所を邪魔しに行くのは如何なものかと思って……」
「…恋人なのに邪魔なんて、いくら何でも思わないと思うよ…」
「分かってるよ!でももし万が一、コイツうぜぇ!ってウィルに思われたらそれこそ立ち直れないんだもん!」
うわーんと嘘泣きをするイロハ
「ちょ、ちょっと嘘泣きしないでよ、僕が泣かせたと勘違いされてしまう」
イロハが嘘泣きをすることによって居た堪れなくなったノートンはポンポンとイロハの頭を優しい手つきで撫でた。
「そんなに落ち込まなくても彼とイロハなら大丈夫だよ」
「ううう、私、ウィルに釣りあってるのかなぁ?」と机に伏しながらポツポツと話し始めた。
「ポジティブで誰からも好かれていて、仲間思いで、筋肉がムキムキで笑顔がとても可愛いくて、ご飯を食べてる時はリスみたいにほっぺにパンパンにご飯をつめて、くびれがセクシーで照れてるところが可愛いくて、それからそれから」
「ちょっとストップストップ。いつの間にか惚気話になってるね。とりあえず、彼とイロハは釣り合ってるよ。だから安心して。ね?」と宥められた。
「そうだといいんだけど…」と納得がいかない様子で席を立ち、「食器を片付けてくる」とノートンに伝え席を離れようとする。
しかし、イロハは席を立った際にバランスを崩してしまいよろめいてしまった。
(あ、これは倒れてしまう)心の中で倒れる覚悟を決めギュッと目を瞑ったその時__ガシッ
来るはずの痛みが一向に来ず、不思議に思い目を開けると…誰かに抱きかかえられていた。
「ギリギリセーフ!」と大好きな声が頭上から聞こえ、抱き留めてくれたのがウィリアムであることが分かった。
「ウィ、ウィル?どうして?今まであっちの席に居たはずじゃ…」イロハはパニックになりながらウィリアムに問う。
「おぅ!イロハ!大丈夫だったか?怪我はないか?」と何事もなかったかのように答えるウィリアム。
「わ、私は大丈夫だよ!」とワタワタとしているイロハを横目にウィリアムはノートンに対し、「ノートン、イロハは俺の女だから返してもらうぜ」と一言伝えるとイロハを抱きかかえたまま食堂を後にした。
ポツンと取り残されたノートンは「あんなに視線を感じてたのに本人は気づかないとか…ウィルも苦労するなぁ…」と誰に聞こえるでも無く1人呟いた。
長い廊下を渡り、着いたのはウィリアムの部屋だ。
ソファにイロハを座らせ、ウィリアム自身もイロハの隣に腰を下ろした。
先に話し始めたのはウィリアムだった。
「なぁ…イロハ、正直に話してくれ、俺よりノートンの方がす、好きなのか…?」いつもの元気は無くシュンとしているウィリアム。
いきなりのことで慌てるイロハ。
「そ、そんなことないよ!私が大好きなのはウィルだけだよ!ノートンはただの友人だもん!」と答えるとウィリアムはパアアアアと効果音が付きそうなほどの満面の笑みを浮かべ、「俺もイロハが大好きだ!」と伝えてくれる。
「俺、恋愛に対してもそうだし色々なことに対しても疎いからさ…イロハに愛想つかされてノートンに取られちまうかと不安だった…けど、今イロハが俺のこと大好きって言ってくれてスッゲェ嬉しい!」へへっとはにかんだ顔はやはり太陽のようにキラキラと輝いている。
「わ、私もウィルに愛想尽かされないかいつも不安だったよ。ウィルの周りに行きたいけど、行って邪魔だと思われたらどうしようとか悩んでた」
「…イロハを不安にさせてしまってたんだな、ごめんな」とウィリアムが呟いた。
「ううん、私もちゃんとウィルに伝えなかったからわるいの…けどこれからはちゃんとウィルに伝えるね!」
「おぅ!俺もこれからはきちんと伝えるぜ!ハニー!」
こうして、イロハのモヤモヤとした気持ちは太陽のようなキラキラと輝いている彼によって解決しましたとさ。めでたしめでたし。
(…で、どうして私がこけかけた所を助けてくれたの?ウィルの席からちょっと離れてたでしょ?)
(いや、はは…たまたまだよ!たまたま。)
(ふーん…そっか!)
(そうそう!!はははは…)
彼女のことが大好きすぎて、実はずっと見ていたなんて言えないウィリアムなのであった。
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