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page.06 真相





銃声と悲鳴を聞きつけ
ワタリが戻ってきた


「L?今の音は...っ...」


そこには二人分の死体と
血の匂い


私はKともう一人のLの手を繋がせた


「"L"...Kには逢えましたか?もう淋しくないですか?」
「......」


無意識に涙が零れる


「ワタリ...私は勝てなかった...」
「L...」

「Bの予言にも...運命にも...」
「.....」

「目の前で...二人も死なせてしまった...」

「私は...死神だ...!」
ククッ...
L、もっと苦しめ
やはりお前は
Jackの血を持て余しているだけだ


頭の中で
何度もBが呟いていた


殺人犯と二体の死体
ワタリと私

車内では
誰も一言も口を利かなかった


警察にJackを引き渡し
ハウスへ戻る


"L"が流した血が
シャツに染みを作っていた


染み一つからでさえ
怨まれているような気分だ


こんな罪悪感と恐怖に囚われるなら
探偵になんてならなくてもいい


逃げ出したい


この恐怖と罪悪感から


目の前で
人が死んだ


私は
どうする事も出来なかった


無力だ


探偵になる資格なんかない




ハウスに着いてからも
ワタリとは一言も会話をせず
部屋へ向かった












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