page.05 監視
監視6日目
この日
変化が訪れた
夕方近く
"L"の自宅に一本の電話が入った
「Hello?」
「ワタリ!音声を上げてくれ!」
「はい」
電話の相手は
"L"の恋人らしかった
「Tomorrow?」
......明日?
明日は2月14日
犯行が行われる予定の日
"L"は明日
【K】という男性と会う約束をして
電話を切った
この電話が犯人からの確率は12%
しかし
本当に"L"の恋人からだったら...
誤認逮捕はあってはならない...
「ワタリ、どう思う?」
「電話が掛かってくるタイミングが良すぎますね」
「うん」
「何故、今まで掛かってこなかったのでしょうか」
「確かに...」
「犯人からの電話だったと言って良いでしょう」
「!!!」
ワタリも
私と同じ考えだった
しかし電話口からの声は
Kのものだった
"L"が疑いもせず喋っていたのが
何よりの証拠だ
これを
どう説明する?
「犯行予定日は明日です。今から"L"の家に向かい、明日の打ち合わせをしましょう」
「うん...」
電話でKが指定した時刻は
夜の7時
今から計画を立てても
充分に間に合う時間だ
少し不安だったが
"L"の家へ向かった
NEXT STORY
page.6
5/5ページ