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page.03 Beyond=Birthday





「もういいよ...僕これ以上聞きたくない...」


後退りする私の腕を
Bが思いっきり掴んだ


「痛っ...!B、離して...!」
「Lは、人を殺した事がある?」
「あるわけ...ないだろ...」
「僕はあるよ」
「....!?」


Bは淡々と語りだした



「君の父が暗殺された事を、僕は自分の父から聞いたんだ」
「....」

「ねえL、僕の父は何て言ったと思う?」

私は首を横に振るのが精一杯だった


「Jack=Lawlietを殺したのは私だ、父は確かにそう言ったんだ」



Bの父親が...
私の父を殺した...?


そんなの嘘だ


「Lの父は裏社会のトップと言われていて、接触するのが難しい人物だった」
「......」

「だから試してみたくなったと、父は言っていたんだ」



まるでゲームだ

人の命を
なんだと思っているんだ



「そしたら拍子抜けさ」
「え..?」
「君の父は簡単に見つかったし、兎の頚を掻き切るよりも容易かった」

「どういう...意味?」
「胸を一突きしたら死んだ」
「......!」



状況を飲み込めない


父は名探偵で
敵が多かった事は分かった

そしてBの父は自分を試す為に
父の命を玩具同然に扱った


今理解出来ているのは
このくらいだった



「ねえL、さっき僕は人を殺したって言ったよね?」
「.......」

「その殺した相手って、僕のお父さんなんだ。」



悪びれもせず
殺人を犯した事に躊躇いもないようだった

その証拠に
Bは笑っている



「だって、僕のお父さんはあの日死ぬ予定だったんだもの」
「死ぬ予定?」


「November 1987 1st.」


またBが
わけの分からない英語を喋る
まるで呪文のようだ


この言葉は...
前にもどこかで...



「お父さんの死んだ日さ。寿命と言った方が正しいかな?」
「じゅみょう...?」


「見えるんだ、僕には。」
「何が?」
「人の寿命が」



非現実的過ぎて
全く思考が追いつかない


人の寿命なんて見えるものか

現に私には見えない



「僕には見えないよ...」
「L、自分の世界だけで生きるのは、とても良くない事だよ」














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