page.03 Beyond=Birthday
玄関には
ワタリとBeyondがいた
「Welcome home.」
「Finally.」
「I'm L=Lawliet.」
「....」
ワタリの隣にいたBeyondに
握手を交わそうと手を差し出したが
Beyondは意外な返事をした
「November2004 5th.」
「?」
「Oh sorry.I'm Beyond=Birthday.Please call me "B".」
「Okey.B.」
Bが最初に呟いた謎の言葉の意味を
私は特に気にもしなかった
Bがこのワイミーズハウスにやってきた目的も
私にはまだ知る由もなかった
追い討ちを掛けるようにBは続ける
「So let's be careful about telling people our names.」
「Names...?」
「Let's value our lives.」
「......」
先程から
Bとの会話が噛み合わない
何を考えているのか
全く分からないその瞳
ボサボサの髪の毛
猫背で飄々とした態度
思えばこの時から
Bは私そっくりだったかもしれない
目の下に出来ている大きな隈が
彼の背負ってきたモノを表しているかのようだった
私が
大切なモノを失った苦しみを背負っているのと
同じように...
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