page.34 追悼
「はい。tAttoo.shop Satanです。」
「...竜崎です。」
私はまずPhilip=Satanの店へとダイヤルした
「...竜崎?本当に竜崎なのかよ...!久しぶりだな!元気だったか?」
「いえ...。Philipさん。私は竜崎の兄です」
「...兄貴が俺に何の用だ...?」
「スムーズに話が進む為にも、竜崎と名乗った方が良いと思い名前を借りました。
Philipさん、単刀直入に言います。
竜崎...いえ、Beyond=Birthdayが死にました。」
「Beyond...?」
「はい。あなたが匿っていた、赤い目を持つ少年です」
「竜崎が...死んだ...。」
「最後に、Beyondに逢って頂けませんか?」
「.....嘘だろ...。死んだなんて...。なぁ...!」
「場所は、お店のアドレスへ送ります。それでは。」
「おい...!ちょっと....!」
私自身、まだBが死んだと認めたわけじゃない
Bの顔を見るまでは
まだ希望がある
だから本当は...
こんな電話を掛けたくないんです...
「はい、もしもし?」
「Clairさん。Lです。」
「あぁ!久しぶりだね!
Beyondが捕まってからどうだい...?私も一度くらいは逢いに行きたいと思ってるんだけどねぇ...」
ClairはBが捕まった事をニュースで見て知っていた
「その事なんですが...」
「.....」
Bは死にました
「......。嘘だろ?...だってあの子...あんなに元気だったじゃないか...」
「はい...。
私もまだ確認に行ったわけではないので、100%とは言い切れませんが...
恐らくほぼ100%だと...」
Clairは電話越しで大泣きしていた
当たり前だ
少しの時間ではあるが、ClairとBは一緒に生活していたし
子供がいないClairにとって
Bは自分の息子のような存在になっていたのだから...
「...2日後に、今から言う場所へ来て下さい。最後に、Bに逢ってあげてくれませんか...?」
「勿論いくよ!!」
Clairに場所を説明し、電話を切った
飛行機はあっという間に着き
私達はワイミーズハウスへと戻ってきた
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