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page.33 from.L




早く出ないかなぁ~

忙しいのかなぁ~


大体20秒くらいコールしただろうか
なかなかLには繋がらなかった



「一回切るか.....。お?」

30秒程鳴らしたところで
漸く繋がった


「兄さん!ごめん、今忙しかったかな?...........。」



あれ?
見えてる。


画面に映し出された兄さんの頭の上には
しっかりと名前と寿命が見えていた


「兄さん、ちょっとごめんね」

一旦画面を閉じ、再びディスプレーに自分を映す

やっぱり名前は見えなかった



「...なんなんだよ、これ。故障...?でも、目の故障とか聞いたことないし。そもそも、説明書ないし」


僕は再び通信のボタンに手を延ばした

その時だった





........ドクン....!




なんだ?
心臓が鳴って....?





.............ドクン!!






あれれ?
呼吸しづらい...かも...?

なんでこんな....






ドクンドクンドクン.................!




まさか....
僕は......



そうか...
名前が見えなかったのは...
そういう事だったのか....



.....やっぱり...
説明書くらいは....つけといて欲しかったな.....



死ぬ直前に...
名前がみえなく....なるって......


兄さん....

やだよ....


まだ.....

兄さんと.....


いっしょに....................
























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