page.33 from.L
「B、食事だ。」
「ありがとう、ロジャーさん。」
「今日は...雨だ。子供達は外で遊べないと嘆いているよ」
「雨か...。ここからじゃ、天気も分からないからね~。」
そんなに降ってるのか...
僕は雨は嫌いじゃないんだけどね
でも雨の日は
少し悲しくなるな
何でかは分からないけど
「食べ終わったら言ってくれ。食器を下げにくるから」
「うん。」
兄さんは此処を発つ前にロジャーに僕の事を引き継いでくれた
最初は驚いていたけど
Lとワタリからの頼みじゃ断れる筈もない様子だった
思えば僕は色々な人達に迷惑を掛けてきたかもしれない
Clairにだって...
Philipにだって...
僕が産まれてこなければ
まだLの母親...Michelは生きていたかもしれない...
もしJackとMichelの間にもう一つの命が宿ったら...
それが僕だったかもしれない...
そしたらLとも普通の兄弟になれて...
Lはこんなにも苦しく死と隣り合わせの毎日を送らなくて済んだかもしれない...
もしそれが叶わなくても...
せめて僕の父、Hawardがもう少しマシな男だったら...
僕は死神にならなくて済んだのかもしれない
僕の人生はいったい何処から道を誤ったのか...
考えると最初からゲームオーバーだった気がしてならない
だから僕は過去を振り返るのは嫌だった
もう死神Bには戻りたくないから
僕は生まれ変わったんだ
あの事件の後から
兄さんを全面的にサポートするのが、僕の今の生きる道なんだ
「あ~ぁ...情けない顔...」
パソコンの真っ暗なディスプレー
に自分の姿が映る
「.......あれ...?」
そこには、いつもの見え方と違う僕がいた
「.......なんで?」
いくら覗き込んでも、僕の名前が見えないのだ
いつもは嫌という程自己主張していた名前
″Beyond=Birthday″という文字が消えていた
もしかして...
僕の最近の行いが良いから、神様が気を利かせてくれたのかな...!
なら凄いじゃないか!
僕は生まれ変わったんだ!!
死神の反対だから...
神様かな??
でもそれはちょっと無理があるかなぁ...
じゃあせめて、天使ということでここは一つ。
色々な思考が浮かび舞い上がって
僕は兄さんへの通信のボタンを押した
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