.....ザァァァァ......




血だ




流しの水が

全て紅く染まっている



私の掌も
血で染まる





『....Ｌ....I love you....』



母...さん...





「Ahhhhh......！！！」

「...Ｌ？What's the matter？」

「Ahhhhh....！No...！」

「Calm down,Ｌ！」

「Don't touch me...！」

「Ｌ....！」

「WATARI...Where is mammy...？」

「Ｌ.....」



全てが紅く染まっていったのは...
これが初めてではない



ワタシに背中をさすられ
次第に正気に戻ってゆく精神




血で染まった水は消え
流し台の蛇口からは
規則正しく水が流れる音が聞こえる



「Are you okey,Ｌ？」
「....Yes...」




母が死んでから
もうじき一年半が経とうとしていた


今でも...
まだ母の幻覚を見る時がある




でも...
母に逢えるから恐くはなかった



死んでいると分かっていても良かった.....


母に逢えればもうそれだけで.....




母の笑顔がもう一度見られるならば....



例え亡霊でも...


構わない.......










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