page.29 二人のL
翌日
Lの言った通り牢の中にパソコンが運ばれた
僕は火傷の傷がまだ痛む箇所があったので
”いつもの座り方”
が出来なかった
Lはこの座り方でないと推理力が落ちると言っているが
僕はあくまでもLのコピー
あの座り方でなければ駄目ということではなかった
「接続は以上です。」
「ありがとう。」
「さて、さっそくBの実力を見てみたい。今ワタリがICPOの会議に出席しています。」
「ICPO...」
「そこで、Bには私...つまりLになりきって頂きたい」
「!?」
Lになりきる...
この僕なんかが...
「Bの声は火傷の後遺症で所々掠れてしまう部分がありますが、このマイクを通して話せば問題ないでしょう。試しに、何か喋ってみてください。」
「う..うん...」
どうしよう...
柄にもなく緊張してきた.....
「...Lです...」
うわっ...
いつもLが使っている声だ...
「大丈夫そうですね。Bは、私に良く似ているから、今更な気もしますけど...」
確かに...
でも僕は今
本物のLから直々にLの役を頼まれている
「ではこれが原稿です。声が掠れても続けて話して下さい。このマイクがどんな音でも拾って、自動補正してくれます。」
「ハイテク...」
「これもワタリの発明の一つです」
ワイミーさん...
流石です。
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