このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

page.27 空白





「...っ!」


また同じ夢だ

此処へ来てからもう何度目だ?
数え切れない程同じ夢を見てる

忘れる事は決して赦されない


忘れるわけがないじゃないか

本当に"カミサマ"は
残酷だねぇ~...


包帯だらけの体をゆっくり起こす
これだけで僕の躯には激痛が走った

包帯から出ている片目で
状況を把握する


窓もないこの部屋では
朝か夜かも分からない


唯一分かるのは
僕がBeyondって事くらいかな
なんて...



夢の余韻に浸っていると
遠くから良い匂いがしてきた


ご飯の時間だね
"どっちの"か分からないけど


「B...
夜の食事です」


そっか
もう世間一般には夜なんだ

時間感覚がないって
恐いねぇ...


「あ...と。に...ん」


これは
ありがとう。兄さん。
って言ってるつもり。

顔も大火傷を負ってるから
うまく喋れないんだ

でもこれでもだいぶマシになった



僕は今
ワイミーズハウスの地下牢に居る

所謂"刑務所"ってやつだね

BB事件が終局してから
僕はハウスの牢屋にぶち込まれた


ワタリが
Bはもうハウスの人間ではないから、私は反対だ
とか
彼が犯した罪を考えれば死刑にするべきだ
とか散々言っていたのを
僕は消火された煙の中で聞いていた


そして最後に
「決めるのは私です」
とLが一言言ったの迄は聞こえていた

そこで僕は意識を失ったらしい


気付いたらこの冷たい床に横になっていた

でもその時は火傷が酷くて
床が冷たいのかさえ分からなかった

今はだいぶ分かる
この部屋はかなり寒いって事が


最初に目覚めた時
僕の顔の横にはイチゴジャムが置いてあった

何故か蓋が開いていて
目も禄に見えない僕でさえ
イチゴジャムだと分かった

だってそれは
僕がいつも食べていたイチゴジャムの匂いだったから


でもこんな状態で食べれるわけがないのに
...厭がらせ?


まぁ...
そこが兄さんらしいんだけどね...













.
3/4ページ
スキ