このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

page.26 B.B




2002年7月31日

穏やかな午後だった

「L、お茶にしましょうか」
「そうですね」


ザー............


「ん?」

Believe Bridsmaid宅の監視カメラから
ノイズ音が聞こえてきたのだ


ザー..........


カメラが次々と破壊されていく

「...何が起こっている!メインを天井のカメラへ!」
「はい」


そこにはBelieveが横たわっていた

「一体何が...天井以外で破壊されていないカメラを」
「はい」


唯一残っていたのは写真立てに埋め込んであるカメラで
ある人物が映っていた

「Beyond...」

死角をうまく利用し
次々と巧みにカメラを破壊していたのだ

「甘く見ていましたね」

Bはワイミーズハウスの出身者だ
カメラの位置や数などお見通しだったのだろう

写真立ての前をBが横切ると
右手で゙L゙の指文字を作りカメラへと翳した
表情は見えないが口角が持ち上がっている

「Bめ...!」

次の瞬間に写真立ては弾かれ
アングルが崩れた

「今確保へ向かうのは無理です。天井のカメラに映っている映像を巻き戻して下さい」


真っ先に天井のカメラを破壊すると思っていたが
最後まで残している...

気付いていない可能性は低い

まさか....

しかし何故今日事件が起こった?
予告の8月15日になっていないのに...

嘘をついたのか?
いや、それはない

Bの性格上
正々堂々と真っ向から勝負を挑んでくる筈だ

何かがおかしい


「L、映像をご覧下さい」
「あぁ...」


B...
お前の狙いはなんなんだ...?



天井のカメラは
BがBelieve宅に侵入してから出て行く迄を
全て記憶していた


「殺し方は絞殺。...しかし不可解なのは、殺した後の行動だ」


写真立てを倒したところで
Believeの服を脱がせ躯にナイフで傷をつけ
また服を着せて

4カ所に藁人形を打ち付け

そして本棚から数冊本を抜き取り

指紋を全て拭き取っていたのだ


「この一連の行動は何だ...攪乱させる作戦か...?」


そうしているうちに
あっという間にBは部屋から姿を消してしまった

室内には
「カシャン」
という音だけが響いた


「今の音は...鍵が閉まった音か...?...鍵の付いている扉を、全てズームに!」



ズームになった映像を見ると
全てのドアに鍵が掛かっていたのだ

「密室....」


何度映像を見ても
全く分からない

躯に傷をつけわざわざ服を直し
藁人形を打ち付け本を抜き取る行動
そして密室

Bが部屋を出る時に
鍵は閉まっている


分からない...
何故だ...?

Bがここまで出来るとは
正直思っていなかった


「一刻も早く警察に連絡を!すぐにニュースを流すよう伝えて下さい!」

やはりイニシャルB.Bの人物が狙われた

次は誰だ?
L.Lか?

「ワタリ、大至急イニシャルL.Lの人物を探して下さい」
「L、その事なのですが...
タトゥーショップ周辺には、L.Lの人物はいません。念の為に調べておきました」

「そうですか...」


ではやはりB.Bの人物が狙われる

しかし私は現場に迎えない

これから先
8月15日迄
益々犠牲者が出るだろう

みすみす人が殺されるのを
カメラ越しに見る事しか私には出来ないのか...!

「駄目だ!FBIに連絡を!」
「落ち着いて下さい!L!」

「離せ!」
「Macを信じなさい」

その一言で
眼が醒めた

きっとMac達は
私の知らない所で必死に人材を探しているのだ


「そうですね...すみません」
「次の殺人が起こる前に、どうやって密室になったのか、検証していきましょう」


やはり私とワタリは
二人で一人なのだ


頼りにしていますよ

Quillsh=Wammy!

















.
5/6ページ
スキ