page.25 爆弾魔
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Clairのパン屋を後にして
私達はすぐハウスの地下へと戻った
「ワタリ、もう一度Bからの最後のメールを見せて下さい」
「ただいま」
日付は2000年の9月6日を指していて
大分昔の事のように思えるが
記憶が戻ったばかりなので
あまり昔のメールだとは思えないのだ
「パン屋に気を取られていて、気付きませんでしたが...」
以前逃走中のBが送ってきたメールは
ネットカフェという場所から送信されていたもので
アドレスに店の名前等は入っておらず
abc~など規則的に文字が並んでいるだけだった
「しかし今回は...」
【tAttoo.shop-Satan@xxx.xx.xx】
明らかに店から送信されているであう
メールアドレスであった
「仕事が速いですね」
ワタリは既に別のパソコンで
【tAttoo shop Satan】
を検索しており
画面には店の地図と
オーナーの写真が載っていた
ギャラリーをクリックすると
今までにSatan氏が施してきたアートの数々が
写真としてアップされている
最新の写真のタイトル
【Luxaky】
をクリックして
私は息をのんだ
「これは...」
そこには私がAから受けた傷跡が
再現されていた
「間違いないですね...」
日付を見ると
2000年9月6日
つまりBがワタリから
傷跡の写真を受け取った日に当たる
間違いない
Beyond=Birthdayは
今このタトゥーショップにいる
しかしどうする?
私は動く事が出来ない
私を良く知っていて
尚且つ信頼出来る人物でなければ
今回起こり得る事件は任せられない
...いや
いるじゃないか
信頼出来る
頼もしい男が
「ワタリ、通信の準備を。
FBIのMacに繋いで下さい。」
「了解致しました」
MacとWac
彼等ならきっと...
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