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『...2002年...8月15日...Bとの関係が公になるのは避けたい...やはりFBIに連絡を...』
「おい!」
『帰ってすぐに、Macとコンタクトを取る必要が...』
「おいってば!」
自分の世界から引き戻されると
Clairが腕組みして立っていた
「すみません...軽く考え事を...」
「軽くじゃないよ!全く...」
すみませんと繰り返しながら
更に私は猫背になった
「Clairさん、今日は何日ですか?」
「ん?日付が変わって、2002年の1月5日になったところだね」
やはりあまり時間がない
早く帰ってFBIに連絡を...
「では、この手紙及びメール等の印刷物は、重要な証拠として押収させて頂きます。」
「はいよ~」
袋に手紙を詰めると
今にもはちきれそうだった
「では、失礼します。」
「...Beyondを救ってあげてね。あの子の闇を消し去るのは、あんたにしか出来ないよ」
「...そうですね...」
「L=Lawliet!頼んだよ!」
「何故...私の名前を?」
「Beyondがね、毎日のように呟いてたからさ。...頼んだよ。L...」
私は口角を持ち上げるだけで
何も言わなかった
Clairはお土産にパンを沢山くれた
どれも美味しくて
また食べたくなる味だった
Beyondとちゃんと分かり合えたら
いつかClairの元を訪れたい
二人で...
でもBeyondが計画しているであろう事は
生温くはない筈だ
私が相手といえど
殺す気でやって来るだろう
それが
彼の生き方だ...
まずはハウスの地下へ戻ろう
ハウスへは
まだ一度も帰っていない
ニアにも...
まだ逢っていない...
【私の傍にいて闇に囚われないで欲しい】
という意味で付けた名前は...
嘘になってしまう気がした...
でも違うんです...
私はいつでもニアを想っています...
どんなに離れていても...
もう...
二度と逢えなくても...
Beyondも
ニアも
メロも
ワタリも
皆...
大切なんです
誰かが欠けてはいけないんです...
だから...
私がもっとしっかりしなくては...
今迄
目の前で失われていった命達
私がもっとしっかりしていれば
亡くさずに済んだかもしれない...
もっと...
強くなりたい...
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