page.23 from.B
「どうだい?何か分かりそうかい?」
「...Beyondと逢って、話がしたいですね...このままではいけない...」
「まぁ待ちなよ。手紙にはまだ続きがあるんだ。」
「8月...随分と間が空いているんですね...」
「あの子、ちょっと塞ぎ込んでいる時期があったからね。それで間が空いてるんだ。どうだい?読むかい?」
「はい...」
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8.10
やぁ。久しぶりだね。
Wammyさんは、殺しをした事はあるかい?
僕は、ちょっと前に野良猫を殺しちゃったんだ。
どうしてか分からない...
猫の首を掻き切る瞬間に、声がしたんだ...
やっぱり僕はおかしいんだよ。
普通じゃない。
いや...
もう僕には、何が普通で何が変わってるかなんて...
全然分からない...
こんな事を手紙に書く事だって"普通"じゃないと思うし...
ごめん。
忘れてくれ...
from.B
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8.15
ちゃんと生きていましたね。安心しました。
"普通"の定義なんて、誰にも図れるものではないでしょうが...
確かにBの発言はおかしいですね。
それは変です。
例え猫であろうと、命を奪ってはいけません。
しかし、過ぎてしまった事です。
次からは、もう絶対にしてはいけませんよ。
また何か聞きたい事があれば、遠慮なく聞いて下さい。
それでは、また。
Quillsh=Wammy
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8.21
ありがとう。Wammyさん。
約束するよ。もう殺しはしない。
また何か聞きたい事が出来たら、手紙を書くよ。
じゃあね。
from.B
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8.27
B...
やはり、あなたの勘が当たってしまった。
Michelはやって来ました。
子供を連れて...
子供の名前はNate=Riverですが、LがNearと名付けました。
ニアには『Lの傍に居て、闇に囚われる事のないように』という、意味がこめられています。
暫くは、ニアの世話でこまめに手紙を書けないかもしれません。
それでは、また
Quillsh=Wammy
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8.29
クククッ...
僕の勘が当たったって?そんなの、僕は全然嬉しくない!
Michelが来ただと?
何故追い返さなかった!これ以上Lの重荷を増やしてどうする!
...あんたは、全然分かってないよ。Wammyさん。
Lの気持ちも、この話を僕にしたら、僕がどんな行動をとるのかも...
これから子供を殺しに行く。
僕と同じ罪の子だ。
抹殺されて当然の存在。
Michelは、もうこの世にいないだろ?寿命は尽きた。
次は子供の番...
ニアの番だよ...
クククッ...
クククッ........
from.B
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「私は...ニアを憎んだ事など一度もありません。いつか、Bは本当にニアを殺しに来るかもしれません...」
「あぁ、それはないね。ほら」
Clairから
一枚の写真を手渡される
「ニアと...私...?」
「この手紙を書いた数日後に、Wammyさんから送られて来たんだよ。
あんたが、こんなに幸せそうにしているんだ、Bは手は出さないよ」
「...すみませんが、この写真は焼却して下さい。」
「何故だい?」
「念の為です...」
「はいはい。名探偵さん」
そう言うとClairは写真を蝋燭へと翳し
灰皿へと投げ込んだ
「そういえば、何故BとWammy両者の手紙があるのですか?Bの手紙が残るのは、変ではないですか?」
「それがあの子、同じ内容の手紙を二枚書いていたみたいなんだ」
「二枚...?」
「あぁ。一枚はWammyさんへ。もう一枚は、机の中にしまってあったんだよ。」
それではまるで...
いや...
Bならきっと...
「気付いたかい?多分察しの通りさ」
「Bは、私が此処に来る事を確信していた...という事ですね」
「おそらくね」
やはり
これはBからの挑戦状だ
そしてこの手紙は
最大の手掛かり...
「まだ続きは長いです。夜中ですし、お休みになられては?」
「いいよ。あんたの顔の方が面白いからね~!」
面白い...?
変わった女性だ
私は再び
手紙へと視線を移した
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