page.20 再会
その夜は
ずっとベッドの下の段から
啜り泣く声が聞こえていた
でも
Lはちゃんと電気を消して寝ていた
僕との約束を忠実に守っている
もう眼の秘密は知られたから
別に灯りをつけていても良いのに
「B...」
「まだ起きてたの?」
「Bは...まだ何か隠してるの...?」
「さぁね~クククッ...」
会話はそれ以上続かず
僕もベッドへ潜った
『おやすみ、お兄ちゃん』
いつもこの言葉を心の中で呟いてから眠る
朝の光が眩しい
のろのろとベッドから起き上がる
「あれ..珍しいな~」
いつもならLはまだ寝ている時間なのに
既にLの姿はなかった
「冷たい...」
布団は冷えていて
いま出ていったばかりではないようだった
「家出...じゃないよね?」
柄にもなくちょっと心配になって
足早に二回へ降りる
「L...?どうしたのですか...?」
「......」
「...どうしたんだ?」
「まだ...言えないんだ...もう少し待ってて..ワタリ...」
ふ~ん
二人はこんな風に話すんだ
まるで親子みたいな...
L
お前はJackの息子なんだろ?
誇りを忘れるな
お前の父親はJackだけだと
今回の事件が証明してくれるさ
僕はLを苦しめたくはないのに
何も知らないLが悪いんじゃないか
今の君にとっての僕の存在は
死神B
きっとこんなところだろう?
クククッ...
まぁいいさ
今はまだ分からなくても
お前がJackの息子だという事も
僕とLが兄弟だという事も
紛れもない事実なんだから
この運命からは
逃れられない
決して...
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