page.19 黒い瞳
公園を出て暫く歩くと
無料でインターネットが出来る店に着いた
1984年頃からMacintoshが普及し始めたので
この手の店も増えていたのだ
「ワイミーズハウスか.....ハウス..家..?」
パソコンの使い方なんて全然分からないけど
取り敢えず「ワイミーズハウス」と打って
「Search」を押してみた
「これか...」
検索して引っ掛かったのは一個だけ
僕は迷う事なくクリックした
「へぇ~Lはちゃんと考えてるんだ。じゃあ、もう自分の父親の事は知ってるのかな...」
ワイミーズハウス
そこは探偵学校だった
創設者はワタリという老紳士だ
写真が載っている
「この人は...」
写真に写っていたのは
母...Michelの葬儀の時に
Lに話し掛けていた男だった
「ワタリねぇ...」
僕は「ワタリ」と打ち込んで
Searchを押してみた
「へぇ~...この男...相当キレるねぇ~...」
ワタリは発明家で
沢山の発明品を世に残している
そして発明家をやる傍らで
探偵の養成もしていたらしい
その探偵学校の生徒が
Jack=Lawliet
「じゃあ...Jackも以前はワイミーズハウスに...?」
試しに「Jack ワイミーズハウス」と検索してみたが
該当する記事は一つもなかった
「ワイミーズハウス以前にも...ワタリは探偵学校を持っていた..か...」
大体の事は読めてきた
ワタリは最重要人物
そして
最も警戒しなければならない男だ
Lに近付く為には
このワイミーズハウスに乗り込むしかない
僕は
ワイミーズハウスのページを印刷した
公式の地図だ
これなら必ず辿り着けるだろう
Lの存在は勿論だけど
僕が気になるのはJack...
パパはどのタイミングで
Michelを強姦したんだろう...
Lに逢うには
まだ知識が無さ過ぎる
Lに説明出来るくらい
沢山調べておかなくちゃ
僕はJackの著書を読む為に
図書館へ向かった
.