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page.19 黒い瞳




page.19 黒い瞳




もうこの街には用はない
外の世界へ出るんだ


Jackの本と
父が書いた地図
ちょっとの食料
そしてナイフ

これだけあれば十分だ
生きていける




僕は暫く歩いた所で公園へ辿り着いた

ベンチに座ってJackの本を読んだ


中でも気になったのは子供...
つまりLの話だった


『妻には、いつも寂しい思いをさせている。
10月には子供が産まれるので、探偵業を一時休業する事も考えている...』
Lは産まれる前から
沢山の愛情を注がれていたのだ


なのに...
パパは.....


Jackの本を読み進むにつれて
僕にある感情が生まれた


″Jackは素晴らしい″


それに比べて...
僕のパパは...


「Lに見せてあげたいなぁ...」


こんなに愛されていた事を
Lに教えてあげたい

早く逢いにいかなくちゃ


「でももう少し...準備をしてから...焦らない焦らない....クククッ...」



本を鞄にしまい
歩き始める

地図はウィンチェスターにある
『ワイミーズハウス』を指していた



「すぐに逢えるさ...L....」



ズルズル...

ズルズル......



脚を引き摺るようにして
ひたすら歩く



鎌を持っていたら本物の死神かな?

クククッ...
なんてね~



クククッ....

クククク.....



















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