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page.18 殺意...憎悪...そして...





どうやら泣き疲れて眠っていたようだ

埃っぽい床の上で
目が覚めた



「夢じゃなかった...」


さっき見た手紙も
兄と母の写真も
テーブルの上にちゃんとあった


「そうだ...地図があったはず...」


手書きでボロボロに日焼けしている地図を
僕は広げた



「処刑所.....?」


それは
この倉庫街から程遠くない場所の地図だった


なんでこんな物が
父の部屋から...?

「取り敢えず、明日行ってみよう...」


何かが変わりそうだった

この眼や見える数字の謎が
解けるかもしれない

でも世の中には
知らない方が良い事が沢山ある

僕は幼すぎて
まだ分かっていなかった





翌朝
地図と少量のお菓子を持って
僕は出発した


30分くらい歩いたところで
漸く処刑所が見えてきた



どうやら此処は
公開処刑が専門らしかった

周りには
沢山の野次馬がいた


死刑囚が連れてこられて
椅子に座らされる
そして一気に電流が流れ
もの凄い叫び声が木霊する

その声を聞いて喜ぶ野次馬


狂っている...

こんなの普通じゃない...



「おい!次はギロチン刑だぞ!」
「お前、ギロチン好きだよな~」


野次馬のこんな会話を聞く度に
脚が震え吐き気がした


こいつらは人間か...?

こんな光景が
普通だと思っているのか...?

「来たぜ!!」


ギロチンに掛かる死刑囚は
罪が重かったらしく
目隠しをしていなかった


僕はとっさに顔を見た


「Sap=Alan...」


そして名前の下の数字を読み上げる


「1 9 8 5 1 1 7」


その瞬間鋭い刃がSapの首を跳ね
ゴトンと鈍い音が響いた

野次馬からは歓声が上がる


首を落とされたSapを見ると
もう名前は見えなかった


「死ぬと...名前が消える...?」


そういえば
僕はさっきなんて言った?


「1 9 8 5 1 1 7....」


もしかして..
これは今日の日付...?


他の大人達の数字は皆バラバラで
今日の日付だった者はいなかった


「名前と数字...死ぬと消える...死ぬと.....
まさか.....」



僕には
人の寿命が見えるのか...?

こんな事って...


でも...
あの数字が寿命だと考えれば
全ての辻褄が合う...









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