page.15 闇
部屋に荷物を置いて
皆を談話室に集めた
「まずは、Lの話をしてあげる!」
僕は得意になって
Lから教えて貰った過去の事件の話をした
ちょっと大袈裟なくらいに
話して聞かせた後は
皆の瞳は輝いていた
「僕達の目標は、Lの後継者になる事だよ!」
僕はそう言ったけど
本当は一番を譲る気なんて全くなかった
L....
元気...?
怪我してない...?
早く...
帰ってきてね...
また...
沢山話を聞かせてね...
1996年5月
私とワタリは
ハウスを出てからすぐにロンドンへ向かった
今回の事件は国から依頼されたもので
FBI捜査官も数名派遣されるという
「L、これを持っていて下さい」
渡された物は拳銃だった
「私はいいです。これには...良い思い出がありませんから...」
Jackを撃てなかった自分
自殺した"L"
拳銃を握ると
あの光景がフラッシュバックで鮮明に蘇る
「そんな事では死にますよ?」
「...分かっている...」
早くこの恐怖を拭い去りたい
しかし忘れるという事は
"L"の事も忘れるという事...
そんな事...
私には出来ない...
目の前で人が死んだ恐怖を忘れるなんて...
すぐには無理だ...
今回の事件で
この恐怖が私の足枷となる
ワタリが操縦するヘリが着陸すると、そこには既にFBIの捜査官が到着していた
「遅くなりました。Lです。」
「待っていたよL。俺はMac。そしてこっちが、弟のWacだ」
「マックにワックですね。よろしくお願いします」
一通り挨拶を済ませ
私達4人は
二人に案内されるままに移動した
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