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page.15 闇





僕はLと過ごした最後の誕生日に
Lから
チョコレートの形をした写真立てを貰った


これは僕の宝物で
肌身離さず持ち歩いていた

中には
僕とLが唯一撮って貰ったツーショットを飾っている


こんな小さな幸せでさえ喜んでしまう程に
僕はLに憧れていた


あの雪の日
僕を闇から救ってくれた時から
僕はLについて行くと決めたんだ

僕の希望の光は
Lだけなんだ....



1997年5月

Lがいなくなってから一年目

ようやくハウスの増築が終わった



「凄い......」


前までの一軒家ふうの建物とは全く比べ物にならない程
増築した後のハウスは立派だった


元々広い土地だったから
そこを最大限に利用して
まるで寺院のような建物が立った


そしてロジャーには
「地下の部屋には行ってはいけないよ」
と念を押された


高い門と
建物に設置された大きな鐘


しかしその鐘は
年に一度
Lの誕生日の時以外は
役目を果たしていなかった


何でこんなにも
10月31日に拘るんだろう

やはりLは
謎が多い人物だ




「さぁニア、メロ。部屋を見に行こうか」
「うん!」


新しくなったハウスの中に入ると
新築の匂いが心地良い


「さぁ、ここが二人の部屋だよ」
「二人って?」



.........!



部屋の前にあるプレートを見ると
そこにははっきりと


Mello
Near

と刻んであった


「な...何でだよ、ロジャー!
A~Zだったら、僕はKの子供と相部屋になる筈だろ!」

「仕方ないだろ。
BとLは永久欠番だから、一つずつズレるんだよ」



なんだよそれ...

またニアと相部屋なんて...


しかしまだ救いがあって
以前の部屋とは違い
今度のベッドは各自一つだった


二段ベッドは免れた

「二人共仲良くするんだよ?」
「うん。そうだね」


こいつ......!



寝るときは
必ずニアに背を向けていた

寝顔なんか見せるもんか



僕はLがいなくなってから
益々ニアと張り合うようになった

でもニアはいつも冷静で
僕の事なんか気にしていない様子だった

その態度が更に僕をムカつかせて
とうとうニアとの会話はなくなった
















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