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page.14 ねぇ...





魔が差したのか
意地悪をしたかっただけなのか

僕はニアに告げ口をしてしまった

Lとの約束は一度も破った事がなかったのに
初めて破った

それくらい焦っていたのかもしれない




パチン.....

パチ...


相変わらずパズルと向き合っているニアに
僕は話し始めた


「ねぇニア、Lは本当に凄いよね」
「えぇ」

「でもさ、もしLがいなくなったらどうする?」
「.......」

「L、ハウスを出るんだって」
「........」


言葉は発しないが
ニアの後ろ姿は震えていたような気がした

「何でそんな事を...?」
「Lから聞いたよ」
「そうですか」


それだけ言うと
ニアは二階へ上がって行ってしまった




その日はニアと一言も交わさず
僕は眠りに就いた


ゴソゴソ.....


僕は
ちょっとした物音にもすぐ反応出来るような訓練を受けていて
夜中でも物音がするとすぐに眼が覚めた


ゴソゴソ....

ギィ....



ニア?

こんな夜中にどこへ行くんだろう?
トイレかな?


僕は気になり
ニアが部屋を出てから少し間を置いて
ニアの後をつけた


するとどうだろう

ニアが向かったのはトイレでもワタリの部屋でもなく
資料室だったのだ


ノックもせずに資料室に入ったニアを見て
僕は何だか分からない劣等感に包まれた


資料室の前まで行き
ドアに耳を当てる


防音扉になってはいるが
周りが静かなので断片的に話は聞こえた



「L...行かないで...」


ニアの声だ


いつもの声とは違って
まるで甘えるような声だ


「二年だけです...
二年で戻ってきますから」
「嫌だよ...
...が..いなくなるなんて...」


今...
何て言った...?



「パパ...
行かないで...」


今度は確かに聞こえた


ー パパ行かないで ー


僕は
ふらふらになりながら
部屋に戻った
















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