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page.14 ねぇ...





「ニア、外で遊ぼうよ!」
「今日はいいや...」
「そっか...」



8月に4歳の誕生日を迎えたニアは
段々と僕と遊ぶ回数が減ってきた


「明日は遊ぼうね」

けれどもニアは
次の日もその次の日も
僕とは遊ばなかった

一人で黙々とパズルをやっていた

まるで
誰かを待っているように



パチ....

パチン.....


ピースが嵌っていく音が
どこか物悲しい


何故ニアは
そんなにも夢中でパズルを解いているのだろう

やはり
何か目指すものがあるのかな?
僕の中で
ニアをもっと知りたいと思う気持ちが
強くなっていった


そしてある日
僕は聞いてはいけない事を聞いてしまった


それは10月31日
Lの16歳の誕生日での席の事だった


沢山のケーキとお菓子に囲まれて
僕はとても楽しい夜だった事を覚えている

パーティーも終盤に差し掛かった頃
僕は口を開いた


「ねぇニア。ニアの親は、どうしてるの?」
「......」


その瞬間
時間が止まったような錯覚に襲われた


誰も何も答えず
俯いている


そしてワタリが取って付けたように
「ニアのご両親は遠い所にいて、暫くは逢えないんですよ」
と言った


何でここに預けられてるの?
とか

遠い所って何処?
とか

沢山の疑問が浮かんだけど
僕はもう質問出来なかった


ニアは何も言わず二階へ行ってしまったし
ワタリもキッチンにお皿を運んで行った

残ったのは
僕とL


Lになら聞けるかなと思って
僕は口を開いた


「ねぇ、Lは知ってる?ニアの親の事」
「さぁ...どんな方なんでしょうね...」


Lさえも顔を曇らせ
資料室へ行ってしまった


僕は
何かいけない事を聞いたのだろうか?


ニアの親の話は禁句だったとか...?

でもそんな注意は今まで一度も受けなかった



「なんだよ皆...変なの...」


僕が二階の部屋へ戻ると
既に電気が消えていて
ニアがパズルを解く音だけが響いていた

こんな暗闇で解けるわけないのに


そう思って眠りに就いた


次の朝ニアより早く起きて
ニアのベッドを見て僕は驚いた


パズルは全て完成していた


あの暗闇の中で
ニアは全てのピースを解いたのだ



ニアは何者なんだろう...


僕はこの日から
益々ニアを意識するようになったんだ
















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