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page.13 金色の少年





「L、どこに行くの?」
「もうパパでも大丈夫ですよ」


微笑みをニアに向けると
ニアも笑顔になった


向かったのはハウスの門


「今から、この足跡を辿ります」
「は~い」


手を挙げて返事をするニア



きっとこの足跡を辿って行けば
あの少年が何処から来たか分かる

幸い雪は小降りになってきた

降り積もって足跡が消される前に
辿らなくては


「では行きましょうか」


私達は門を出た

これがニアと初めて一緒にした「捜査」だった




「パパ!こっち!」


ニアは目敏くて
すぐに足跡を見つける


ハウスからどれくらい離れただろうか


この辺りは住宅街ではなく人気も少ない


「もっと先でしょうか...」


「パパ!こっち!」

ニアが呼んでいる
手掛かりでしょうか


「どうしました?....っ....」


そこには倒れたポリバケツと
大きな石が転がっている


「ニア...見ては駄目です....」
「どうして?...わぁっ...!」

ニアの両目を手で覆う


あの少年は捨てられたのだ

こんな人気のない場所でポリバケツに入れられ
出られないように重石までされて


ニアには見て欲しくなかった
まだ状況が分からなくても
子供を捨てる親がいるという事を
知って欲しくはなかった



「さぁニア...ハウスに戻りましょう...」
「だって..事件は?」
「たった今、解決しました...」
「変なパパ~」



後ろを気にしているニアの手を引き
ハウスまで戻った


早くワタリに知らせなくては

そしてあの少年は目覚めただろうか


もし目覚めていたら
確認しなくてはならない事がある


少し足早に
元来た道を引き返した















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