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page.13 金色の少年




「ワタリ、毛布を...」
「L..その子供は...」
「説明は後です」
「はい...」



金色の髪の少年をソファーに寝かせ
毛布を掛けて温める

暖炉の火を強めて
部屋の温度を上げる


二階からニアがやって来て
少年を不思議そうに覗きこんでいる


「パパ、この子は大丈夫かな...?」
「ニア、今はLと呼んで下さい」
「はい...L...」



拗ねてしまったのだろうか
ニアはお気に入りのクマのぬいぐるみを抱き締め
二階へ行ってしまった


「L...よろしいので?」
「仕方ありません。いくら子供でも、ニアとの関係を知られるのは...」


探偵としての自覚
ニアを守りたい気持ち


私は常に
この二つの事を頭に入れて行動していた

「L、先程の話ですが...」
「あぁ...倒れていたんだ。門の前に...」
「迷子でしょうか...?こんな雪の日に...」

「この子が目覚めたら聞いてみます。どちらにしても、体が冷え切っている...
もっと毛布を」
「ただいま。」



一人でこんな雪の中を歩いてきたのだろうか

親は心配していないだろうか



「ワタリ、ちょっと出てきます。
少年を見ていて下さい」
「はい」



....パタパタ



「L!僕も...僕も行きたい!」
「ニア、遊びに行くわけではありませんよ?」
「それでも良い!行きたい!」



手を差し出すと
ニアの小さな手が重なった


「すぐに戻ります」


ニアの手を引いて
私はハウスを出た
















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