page.10 出生
「Bは呪われた子供なのですね...」
「L...」
「こんな話..私がすべきではないかもしれませんが...」
「何でしょうか?」
「Bは、最初からHawardが憎かったのではないでしょうか...?
それをJackを殺したから、憎いなどと...
Bは一体どんな気持ちで...
私にこの話を...」
「L...」
「自分を造った事自体が憎かった...
Hawardの事は..
きっと生まれた時から恨んでいたんでしょう...」
「十中八九、その通りでしょう...」
生まれながらに死神の眼を持ち
父を恨み続けてきた少年
Bは...
母の敵を取ってくれたのか...
本当はBだって
死神などではなく
普通の子供になりたかった筈だ
なのに...
恨みと憎悪が
彼を死神として
この世に産み落としてしまった
神は不公平だ
どうか...
Bにも幸せを...
「ただしL、忘れないで下さい」
「....?」
「Lは間違いなく、望まれて生まれてきた子供です。
それだけは忘れないで下さい」
「....はい」
もっとBと話をすれば良かった
普通の兄弟のように
次にBが帰って来た時は
沢山遊ぼう
普通の兄弟のように
「ワタリ...
Bは空けていて下さい」
「L?」
「此処だけは、Beyondの居場所です」
「そうですね。
Bは永久欠番としましょう」
「はい。
ありがとうございます。ワタリ」
B...
早く帰ってきて下さい
もう一人で悩まなくても良いのです...
しかしBは
三年経っても五年経っても帰っては来なかった
唯一生存確認出来たのは
2002年7月31日
Beyondが第一の殺人を犯した時だった
しかしそれは
まだ先の話...
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