ワタリはゆっくり話し始めた



「先程言ったように、ＬとＢは異父兄弟の双子です。
この事実だけは変わりません。」
「はい...」


「Ｂの母親がMichelなのも、変わらない事実です」
「はい.....」


「ワタリ...腑に落ちない点があるのですが...」
「何でしょうか？」

「異父兄弟なのに双子というのは...有り得ないのではないでしょうか？」
「異父重複受精ですよ...」


「？」
「Michelは、Hawardにレイプされたのです...」



母が...
レイプ...

何故Ｂの父はそんな事を...



「２つの別々の精子が受精するのは、有り得ない事ではないそうです....
ドクターNagiも、そうおっしゃっていました」
「どうして...中絶しなかったんだ...」

「もし中絶していたら、貴方はここにはいないかもしれませんよ？
双子の片方を中絶するとしても、どちらがHawardの子供か分からない以上...
中絶は無理でしょう」
「分かっている...しかし...それではまるで...」

「Ｂは、本当に死神かもしれませんね...
Ｂはどっちにしろ..必ず生を得たでしょう...」



天使と悪魔をいっぺんに産み落とした母...

何故神は...
こんなにも酷い仕打ちを...
母が何をしたというのだ...



「では、Ｂがここを訪ねてくるまではどうなっているのですか？
どうやって子供を見分けたのですか？」
「...血液型です」
















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