このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

page.09 絶望の淵から...





「...っ...ぐっ...」
「........」


目を開けると
テーブルが血で染まっていた


「ワタリ...!!」



ワタリの左手には
手背から手掌にかけて
果物ナイフが貫通している



「ワタリ!何故こんな真似を!」
「正気に..戻りましたか?」
「私のために...」


気を失いそうな痛みの筈なのに
ワタリは私に微笑み掛けている


「ワタリ...ドクターを呼んできます!」
「L...ちゃんと話を聞いて下さい...」
「その前に医者を!」

「L...貴方は.....ぐはっ...」
「ワ..タリ...?」



口からも
手からも
大量の血が出ている


「ワタリ!ワタリ!!」



気が動転しながらも
ドクターを呼びに行った


旨く説明出来たかは分からないが
ドクターは私を宥めながら
「心配ない」
と何度も勇気づけてくれた












.
3/7ページ
スキ