着た感じサイズもほぼぴったりで、見た目で分かるものなのかと少し驚きながらも着る。

「サイズは大丈夫か？」

「うん、ありがとう。これでツタの服とはさよならだね！」

「まあ、女子とは思えねえ服装だったけどな。」

「なﾞっ、しょうがないじゃん！」

千空がニヤニヤしながら言うので私は頬を膨らましつつも、2人で顔を見合わせクスクス笑いながらも話は段々石化のことになった。

「次は大樹を復活させる。洞窟付近で見ただろ」

「見つけた。手がゴツいのを。私は洞窟の中で目覚めたけど。やっぱり硝酸が私を起こしてくれたの？」

「まあ、正確にいえば硝酸とここだな」

そう言い千空は自分の頭をちょんちょんと突く。

「頭……思考ってことか。千空と私は意識を飛ばさなかった…」

「ああ、察しが早くて助かる。大樹がどれだけ脳の消費エネルギーが低かろうが葵ならいつも考えてると思った。」

「なるほど。……それなら硝酸をずっとかけてたらいいんじゃない？」

「最初はそうだと思ったんだが…手を変え品を変えな。」

そう言って千空は私をとある場所に案内した。
そこで目にした物。

「ツバメ…」

棚の一つ一つに石化しているツバメ達が並べられていた。

「できるもんは全て試してきた。だがダメだった。」

「私達が復活できたのって石が腐ったからだよね…なんか、香。腐食液みたいなのがあればいいんだろうけど…」

「ああ。俺も考えたがそれを作るのにはアルコールがねえ。」

「アルコールか…」

んー、と考えてみたものの私が探索を行った中でもアルコールに変わるものがなかった事を思い出す。

「とりあえず試し続けながら大樹の復活を待つしかねえ。」

「大樹を復活させたらどうするの…？」

私はふと思ったことを質問する。大樹と私を復活させて、はい終わり！とは到底ならないはず。
だとすると…？

私が不思議そうに千空の顔を覗き込むとニヤリと口元を歪ませ

「それはお楽しみだ。ほら、とりあえず寝るぞ」

と睡眠を促されたので寝ることにした。

……ん？寝る？

「ほら、テメーはこれにでも包まって寝ろ」

「いやいやいや！！！！？あ、、ありがたいんだけど！！せ、千空も寝るの…？」

「あﾞ？当たり前だろ。」


だ、だって、布団は同じじゃないにしろ同じ空間で寝るってことでしょ？自分の好きな人に寝顔も見られるしもしかしたらいびきも聞かれるかもしれない…

そんな事をあれこれ考えている間に隣からは寝息が聞こえ、千空が眠りについた事を確認した。

意識しちゃってるのは私だけか…そう思いつつ寝て明日から始まる生活に備えることにした。