思考少女は今日も考える。
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いや、ダメだ!!
まだ私は思いを告げていない。
3年間思い続けた科学バカの彼に。
意識を飛ばさないようにする為には何をすればいい?
そんなのは决まっている。体も動かないんだ。
考えるしかない。
もうあれこれ時間は経っているし私の脳じゃ時間まで分からない。でも、暦なら考えられる。
考えろ、私。
そして目覚めろ、私。
目覚めて言うんだ。
"千空、3年前からずっと好きです" と。
--
あれからどれだけ時間が経ったのだろう。
何度か意識が飛ばされつつもなんとか脳を動かし続けている。
今は春。年数まで数えられなくなり、月でのカウントになっている。
もし目が覚めて暑かったり寒かったりしたら一発アウト。目が覚めるなら今だ。
起きろ、起きろ私。
--
だめだ。全く身体が起き上がらない。
何度か意識が飛びそうになってしまった。意識をなるべく飛ばさないようにしないとすぐこの闇に飲み込まれそう。
まあ、といっても冬だからもう少し温存しておけ、春まで。頑張れ、私。
--
!
視界が急に明るくなった。
片目だけ今の状况が把握できるようになった。少し力を加えると頭からパキパキと音がして一気に身体を起こせるようになる。
自分から剥がれ落ちた石。腐って起き上がれるようになった?
とりあえず全身起こし周りを把握する。
洞窟の中。そしてこれは…?
洞窟の上にはコウモリが住みついており、そこから滴るもの。コウモリの糞から出たものであり、これは…
「硝酸」
思わず声に出してしまう。
久しぶりに聞いた自分の声に少し恥ずかしさを覚え誰かに聞かれていないか辺りをさらに見渡す。そして異変に気付く。
自分が全裸だということに。
どうしよう!!洞窟出て人に会ったら。大変恥ずかしいぞ!?ましてやこの格好、ダメじゃないか!?
いや、でも人間最初裸だったしな……とか考え抜いた結果、外に出ることにした。
こっそり洞窟から顔を出すと外は大変眩しく目がチカチカして中々慣れなかった。
やっと目が慣れ周りを見渡して気付いた。
ジャングルのような大自然、そして石化された人々。
思わず本当にここは日本かと疑うレベルのものだった。
幸い石像ばかりのため少し裸でも大丈夫だろう。そうと决まればまず先にすべきことは1つ。
「服の代わりになるものの調達だなあ…」
周りのツタなどを集め身体に巻き付け、仮の服が出来上がった。こんな私を女子と呼ぶには到底疎いしれないがしょうがない。
ツタの服を調達できたので次は現在地を確認することにした。あれから何年経っているのか分からないが辺りの探索を行うことにした。
歩いていると大変大きい木を見つけ、もしかして、と思い走って駆け寄る。ああ、まさしくそうだ。私の知っている学校の校庭に生えていた立派な木。
「クスノキ…」
そしてクスノキに寄り添って石化されている彼女…杠を見つめる。
杠。大変器用な女の子で私のボタン付けやら何から何までしてくれたとても優しい子。
千空の事が好きかもしれない、と相談した時も話を聞いてくれて「葵ちゃんならきっと上手く行くよ」と言ってくれた。
『杠、久しぶり。』
石化されている杠に呟き頭を撫でる。
込み上げてくる感情が色々あるが、今はそれどころではない。
ふと隣に字が書いてあるのを見つけ読み上げる。
「川下れ、デカブツ………!!」
杠を守ってくれているクスノキに字。そしてデカブツと書いてあるということは…!
1つの仮説を立てながら走って川を下る。
「おい、あんま暴れんじゃねえぞ」
「!!!」
声がして走っていた足を止める。そして声がした方へ視線を向ける。
ああ、そうだ。仮説通り。私が今一番会いたい人…
「目覚めんのおせーぞ、葵。さっさと働け」
「千空……!!うん、これから頑張るね!!」
会えた嬉しさに感動しつつも、私はぐっと手に力を込めて千空の元へ駆けて行った。
まだ私は思いを告げていない。
3年間思い続けた科学バカの彼に。
意識を飛ばさないようにする為には何をすればいい?
そんなのは决まっている。体も動かないんだ。
考えるしかない。
もうあれこれ時間は経っているし私の脳じゃ時間まで分からない。でも、暦なら考えられる。
考えろ、私。
そして目覚めろ、私。
目覚めて言うんだ。
"千空、3年前からずっと好きです" と。
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あれからどれだけ時間が経ったのだろう。
何度か意識が飛ばされつつもなんとか脳を動かし続けている。
今は春。年数まで数えられなくなり、月でのカウントになっている。
もし目が覚めて暑かったり寒かったりしたら一発アウト。目が覚めるなら今だ。
起きろ、起きろ私。
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だめだ。全く身体が起き上がらない。
何度か意識が飛びそうになってしまった。意識をなるべく飛ばさないようにしないとすぐこの闇に飲み込まれそう。
まあ、といっても冬だからもう少し温存しておけ、春まで。頑張れ、私。
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視界が急に明るくなった。
片目だけ今の状况が把握できるようになった。少し力を加えると頭からパキパキと音がして一気に身体を起こせるようになる。
自分から剥がれ落ちた石。腐って起き上がれるようになった?
とりあえず全身起こし周りを把握する。
洞窟の中。そしてこれは…?
洞窟の上にはコウモリが住みついており、そこから滴るもの。コウモリの糞から出たものであり、これは…
「硝酸」
思わず声に出してしまう。
久しぶりに聞いた自分の声に少し恥ずかしさを覚え誰かに聞かれていないか辺りをさらに見渡す。そして異変に気付く。
自分が全裸だということに。
どうしよう!!洞窟出て人に会ったら。大変恥ずかしいぞ!?ましてやこの格好、ダメじゃないか!?
いや、でも人間最初裸だったしな……とか考え抜いた結果、外に出ることにした。
こっそり洞窟から顔を出すと外は大変眩しく目がチカチカして中々慣れなかった。
やっと目が慣れ周りを見渡して気付いた。
ジャングルのような大自然、そして石化された人々。
思わず本当にここは日本かと疑うレベルのものだった。
幸い石像ばかりのため少し裸でも大丈夫だろう。そうと决まればまず先にすべきことは1つ。
「服の代わりになるものの調達だなあ…」
周りのツタなどを集め身体に巻き付け、仮の服が出来上がった。こんな私を女子と呼ぶには到底疎いしれないがしょうがない。
ツタの服を調達できたので次は現在地を確認することにした。あれから何年経っているのか分からないが辺りの探索を行うことにした。
歩いていると大変大きい木を見つけ、もしかして、と思い走って駆け寄る。ああ、まさしくそうだ。私の知っている学校の校庭に生えていた立派な木。
「クスノキ…」
そしてクスノキに寄り添って石化されている彼女…杠を見つめる。
杠。大変器用な女の子で私のボタン付けやら何から何までしてくれたとても優しい子。
千空の事が好きかもしれない、と相談した時も話を聞いてくれて「葵ちゃんならきっと上手く行くよ」と言ってくれた。
『杠、久しぶり。』
石化されている杠に呟き頭を撫でる。
込み上げてくる感情が色々あるが、今はそれどころではない。
ふと隣に字が書いてあるのを見つけ読み上げる。
「川下れ、デカブツ………!!」
杠を守ってくれているクスノキに字。そしてデカブツと書いてあるということは…!
1つの仮説を立てながら走って川を下る。
「おい、あんま暴れんじゃねえぞ」
「!!!」
声がして走っていた足を止める。そして声がした方へ視線を向ける。
ああ、そうだ。仮説通り。私が今一番会いたい人…
「目覚めんのおせーぞ、葵。さっさと働け」
「千空……!!うん、これから頑張るね!!」
会えた嬉しさに感動しつつも、私はぐっと手に力を込めて千空の元へ駆けて行った。