思考少女は今日も考える。
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学校で最近噂になっている話があった。
『石で出来たツバメ』が最近あちらこちらで発見されているらしい。
…いや、しっかり話すと『石化したツバメ』だ。
ある者は“羽根とかリアルに造られてる”と噂する者、ある者は動物病院に向かい診てもらおうとする優しい人だっている。
私はこの噂の真偽を確かめたいし、原因を知りたい。
何故石化しているのか?何故ツバメなのか?どういう方法で石化したのかー…など。
私は凄くわくわくしており、そしてー
「聞いてくれ、千空!!!」
考え事(主にツバメの事)で頭がいっぱいだった私にとっては大変びっくりする事で、勢いよく科学部の部室のドアを開け大声を出した青年の声に合わせ肩をびくりと動かす。
私のこの様子を見ていた周りの人がくすりと笑ったり「大丈夫〜?また考え事してた?」とか反応をくれるので恥ずかしくなりその場で萎縮する。
こんな私をよそに大声を出した青年、大木大樹は言葉を続ける。
「俺は決めた!今日こそ今から!!この5年越しの想いを杠に伝える!!」
「ほーん、そりゃすげえ興味深い深い。声帯がブチ切れるほど応援してるわ、この科学部室から」
その言葉を搔き消すように白衣を着て機械を触っていた彼、石神千空は告げる。
「おおそうか、ありがとう千空!」
「うるせえな1mmも応援してねえよ、このデカブツ」
「なにぃ!?どっちだー!」
「そもそも5年も何も言わねえとかバカはどんだけ非合理的だ」
"非合理的"
その言葉が胸をチクリと刺す。何せ、大樹は5年の片思いだが私も3年の片思いをしている。確かに合理面で考えるとそうだが、私も同じく思いを告げられていない。
そんな事を考えていると「合理的な方法をくれてやるよ」と言って液体が入ったフラスコを大樹に渡す。
「フェロモン放出を極度に活性化する所詮惚れさせ薬。こいつ飲んできゃ100億%だ」
フラスコを受け取った大樹は少しだけフラスコを眺めたがすぐに中身の液体を流し台に捨て、
「ありがとう!千空。だがすまん、こんなインチキには頼れん!」
と告げて走って校庭の方に移動していった。そんな様子を見ていた部員の人達が「これマジか?」などと騒いでいる中で大樹が先程液体を捨てた流し台に千空が火をつけるとボオッと火がついた。
「んなもんあるわけねえだろ。ただのガソリンだ。ペットボトルのキャップから精制した。」
「それって大樹くん飲んでたらヤバいのでは」と周りは騒いでいたが私は大樹なら飲まないと想定していた。その想定は千空も同じく。
「ククク、100億%飲みやしねえよ、あの真面目バカはよ」
少し私もその薬が欲しいとか思っていたが、物の正体を聞き欲しがらなくて良かったと安心した。
「フラれるに100円」
などと校庭の方を見て賭け事をする部員をよそに千空がつぶやく。
「意外とフラレねぇに1万円」
「マジか!」
「実は私も…に2万円」
なんて勝手に私も呟きその場を後にする。
自販機でエナジードリンクを購入している千空を見つけ私も自販機でコーヒーを買った。
千空がドリンクを飲みながら下を覗いていたので私もコーヒーを片手に下を覗く。
そこには校庭の大きなクスノキの下で大樹と告白相手、杠が居た。雰囲気は大変良く、このままイケそうな雰囲気だった。
「心配しなくてもいい感じだね。」
「まあな」
「……あのさ」
「ん?」
告白している彼らを見つつ私は重たい口を開いた。その言葉の主を千空は見つめる。
「もしもの話。今まで友達だと思ってた奴に"3年前から好きでした"なんて言われたらなんて答える?」
「急に何の話だ?」
「……心理テストでこの前そんな問題見て千空の答えが気になっちゃって!」
なーんて心苦しい言い訳を口走ってしまった。千空もきっと気付いていると思うが何も言わず私を見つめ、答える。
「まあ、そいつも大樹みたいにバカで非合理的な奴なんだろうな」
「そうだね…じゃなくって!心理テストの答え言えないからちゃんと答え「あ゙?」」
私の言葉を遮るかのように千空が呟き空を見上げる。
私もつられて空を見るとそこにはー
謎の光。
謎の光が私たちの周りを一気に覆っていくのを見て私の本能が告げる。これはやばい光で、もしかしたらこの先この世界を、人間を滅すかもしれない。
そうなる前に。千空だけは!
「っ、千空!」
そう思い千空の盾になろうと千空の前に立ちはだかろうとしたが遅く。
私の目の前は真っ暗になった。
『石で出来たツバメ』が最近あちらこちらで発見されているらしい。
…いや、しっかり話すと『石化したツバメ』だ。
ある者は“羽根とかリアルに造られてる”と噂する者、ある者は動物病院に向かい診てもらおうとする優しい人だっている。
私はこの噂の真偽を確かめたいし、原因を知りたい。
何故石化しているのか?何故ツバメなのか?どういう方法で石化したのかー…など。
私は凄くわくわくしており、そしてー
「聞いてくれ、千空!!!」
考え事(主にツバメの事)で頭がいっぱいだった私にとっては大変びっくりする事で、勢いよく科学部の部室のドアを開け大声を出した青年の声に合わせ肩をびくりと動かす。
私のこの様子を見ていた周りの人がくすりと笑ったり「大丈夫〜?また考え事してた?」とか反応をくれるので恥ずかしくなりその場で萎縮する。
こんな私をよそに大声を出した青年、大木大樹は言葉を続ける。
「俺は決めた!今日こそ今から!!この5年越しの想いを杠に伝える!!」
「ほーん、そりゃすげえ興味深い深い。声帯がブチ切れるほど応援してるわ、この科学部室から」
その言葉を搔き消すように白衣を着て機械を触っていた彼、石神千空は告げる。
「おおそうか、ありがとう千空!」
「うるせえな1mmも応援してねえよ、このデカブツ」
「なにぃ!?どっちだー!」
「そもそも5年も何も言わねえとかバカはどんだけ非合理的だ」
"非合理的"
その言葉が胸をチクリと刺す。何せ、大樹は5年の片思いだが私も3年の片思いをしている。確かに合理面で考えるとそうだが、私も同じく思いを告げられていない。
そんな事を考えていると「合理的な方法をくれてやるよ」と言って液体が入ったフラスコを大樹に渡す。
「フェロモン放出を極度に活性化する所詮惚れさせ薬。こいつ飲んできゃ100億%だ」
フラスコを受け取った大樹は少しだけフラスコを眺めたがすぐに中身の液体を流し台に捨て、
「ありがとう!千空。だがすまん、こんなインチキには頼れん!」
と告げて走って校庭の方に移動していった。そんな様子を見ていた部員の人達が「これマジか?」などと騒いでいる中で大樹が先程液体を捨てた流し台に千空が火をつけるとボオッと火がついた。
「んなもんあるわけねえだろ。ただのガソリンだ。ペットボトルのキャップから精制した。」
「それって大樹くん飲んでたらヤバいのでは」と周りは騒いでいたが私は大樹なら飲まないと想定していた。その想定は千空も同じく。
「ククク、100億%飲みやしねえよ、あの真面目バカはよ」
少し私もその薬が欲しいとか思っていたが、物の正体を聞き欲しがらなくて良かったと安心した。
「フラれるに100円」
などと校庭の方を見て賭け事をする部員をよそに千空がつぶやく。
「意外とフラレねぇに1万円」
「マジか!」
「実は私も…に2万円」
なんて勝手に私も呟きその場を後にする。
自販機でエナジードリンクを購入している千空を見つけ私も自販機でコーヒーを買った。
千空がドリンクを飲みながら下を覗いていたので私もコーヒーを片手に下を覗く。
そこには校庭の大きなクスノキの下で大樹と告白相手、杠が居た。雰囲気は大変良く、このままイケそうな雰囲気だった。
「心配しなくてもいい感じだね。」
「まあな」
「……あのさ」
「ん?」
告白している彼らを見つつ私は重たい口を開いた。その言葉の主を千空は見つめる。
「もしもの話。今まで友達だと思ってた奴に"3年前から好きでした"なんて言われたらなんて答える?」
「急に何の話だ?」
「……心理テストでこの前そんな問題見て千空の答えが気になっちゃって!」
なーんて心苦しい言い訳を口走ってしまった。千空もきっと気付いていると思うが何も言わず私を見つめ、答える。
「まあ、そいつも大樹みたいにバカで非合理的な奴なんだろうな」
「そうだね…じゃなくって!心理テストの答え言えないからちゃんと答え「あ゙?」」
私の言葉を遮るかのように千空が呟き空を見上げる。
私もつられて空を見るとそこにはー
謎の光。
謎の光が私たちの周りを一気に覆っていくのを見て私の本能が告げる。これはやばい光で、もしかしたらこの先この世界を、人間を滅すかもしれない。
そうなる前に。千空だけは!
「っ、千空!」
そう思い千空の盾になろうと千空の前に立ちはだかろうとしたが遅く。
私の目の前は真っ暗になった。
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