「クリスタル・マザー」編
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名前がキッド達と別れて車内に戻ると、陛下が頭を抱えて宝石を奪われてしまった事を悔やんでいる所だった。
card.88
「ああ…なんという事でしょう。私のせいで、国の大切な財産を失ってしまいましたわ…あぁ、国民になんと言えば良いのでしょう!」
「へ…陛下、少し落ち着いてください」
がっくりと落ち込む陛下を中森や側近達が困ったように励ましている。
「お母様…」
そんな陛下の足元から、あちこちに傷が出来ているフィリップが戸惑いがちに声をかける。
(フィリップ王子…戻って来たのね)
「フィ、フィリップ!?あなたその怪我は一体…!」
「ごめんね…お母様。怪盗キッドを屋根に追い詰めて、宝石を取り戻そうとしたんだけど盗られちゃったんだ…」
「…!!」
----パァンッ!
フィリップの言葉とその姿に驚いた陛下は、小さく息を飲んだ後にフィリップの頬を勢いよく叩く。その行動にまわりのSPや側近達は息をのむ。
「どうして私の言う事が聞けないの?どうしていつもいつも危ない事ばかりするの?これでは何のために…あなたが危険な目に合わないようにと、立派な王になるようにと……父親の変わりとして、女王として心を鬼にしてまで厳しく育ててきたかわからないわ……」
陛下は目に涙を浮かべながらも言葉を続ける。
「でも…でも良かった、あなたが無事で本当に…!宝石の事なんてあなたが無事なら私は…」
そこまで言うと陛下は涙を流しながらギュッとフィリップを抱きしめる。
「お母様ーっ!」
陛下に抱きしめられたフィリップは嬉しそうに陛下の胸にすがり付いた。
(良かったね、王子)
名前はその嬉しそうな姿を見て小さく微笑む。
「…良かったな」
その時、突然耳元で声がして振り返ると、そこには優しく微笑む快斗が立っている。
「…快斗、あなたずっとトイレに行ってたの?」
「え!?ああ…うん。何か大変だったみたいだな」
「ふふ…本当にね。快斗は大丈夫?」
「……何がだよ?」
「………何でもないわ、元気そうで何よりね」
名前は結局快斗相手には核心には触れずに、当たり障りのない話をする自分に僅かに自嘲気味に笑う。
しかし戻って来た快斗が本当に怪我もなさそうだったため、小さく安堵の息をついて快斗を見つめた。
*クリスタル・マザー編fin.
card.88
「ああ…なんという事でしょう。私のせいで、国の大切な財産を失ってしまいましたわ…あぁ、国民になんと言えば良いのでしょう!」
「へ…陛下、少し落ち着いてください」
がっくりと落ち込む陛下を中森や側近達が困ったように励ましている。
「お母様…」
そんな陛下の足元から、あちこちに傷が出来ているフィリップが戸惑いがちに声をかける。
(フィリップ王子…戻って来たのね)
「フィ、フィリップ!?あなたその怪我は一体…!」
「ごめんね…お母様。怪盗キッドを屋根に追い詰めて、宝石を取り戻そうとしたんだけど盗られちゃったんだ…」
「…!!」
----パァンッ!
フィリップの言葉とその姿に驚いた陛下は、小さく息を飲んだ後にフィリップの頬を勢いよく叩く。その行動にまわりのSPや側近達は息をのむ。
「どうして私の言う事が聞けないの?どうしていつもいつも危ない事ばかりするの?これでは何のために…あなたが危険な目に合わないようにと、立派な王になるようにと……父親の変わりとして、女王として心を鬼にしてまで厳しく育ててきたかわからないわ……」
陛下は目に涙を浮かべながらも言葉を続ける。
「でも…でも良かった、あなたが無事で本当に…!宝石の事なんてあなたが無事なら私は…」
そこまで言うと陛下は涙を流しながらギュッとフィリップを抱きしめる。
「お母様ーっ!」
陛下に抱きしめられたフィリップは嬉しそうに陛下の胸にすがり付いた。
(良かったね、王子)
名前はその嬉しそうな姿を見て小さく微笑む。
「…良かったな」
その時、突然耳元で声がして振り返ると、そこには優しく微笑む快斗が立っている。
「…快斗、あなたずっとトイレに行ってたの?」
「え!?ああ…うん。何か大変だったみたいだな」
「ふふ…本当にね。快斗は大丈夫?」
「……何がだよ?」
「………何でもないわ、元気そうで何よりね」
名前は結局快斗相手には核心には触れずに、当たり障りのない話をする自分に僅かに自嘲気味に笑う。
しかし戻って来た快斗が本当に怪我もなさそうだったため、小さく安堵の息をついて快斗を見つめた。
*クリスタル・マザー編fin.