「クリスタル・マザー」編
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「キッド怪我は?銃声が聞こえたけど、どこも撃たれなかった?」
名前は黙ったままのキッドに近付くと、頭から足先まで確認しながら尋ねた。
door.87
「ええ、私は大丈夫ですが…それより名前嬢こそお怪我は?」
「私は平気」
名前は淡々そう答えながら、キッドをジッと見つめる。
「キッド、あなた…もしかして、誰かに狙われているの?」
名前は、僅かに戸惑いながらも恐る恐るキッドに尋ねる。
「え?」
「いつも…宝石を盗んでいるだけなのかと思ってたけど、本当はこんなに危ない目に合ってたの?」
そう尋ねる名前の瞳は僅かに哀しみに揺れる。
「"パンドラ″って何?」
「……名前嬢、それは…」
キッドは名前の口から出た"パンドラ"という単語に僅かに動揺するが、そっと名前の肩に触れる。
「それは…あなたに教える事は出来ません。あなたをこんな風に危険な事に巻き込むわけにはいきませんから。」
「…キッド、」
「今回、助けていただいた事には感謝していますが…もう本当に私には関わるべきではない。…あなたを危険な目に合わせたくない」
その返事は、いつも危険な目にあっていると暗に肯定しているようにも聞こえる。キッドはそこまで言い切ると、電車の進行方向に目を向ける。その先には街明かりが輝いているのが見えている。
「…名前嬢、もう間もなく大阪に到着します。車内に戻ってください」
「…キッドはどうするの?」
キッドはチラリと離れた場所で大人しく2人の様子を伺うフィリップに目を向ける。
「私は…宝石を守ろうと勇敢に戦った彼が母親と仲直りが出来るように…お手伝いしますよ」
「……そう。キッドは陛下が本当に怒っているように思う?」
「え?」
名前は少し考えた後に、キッドの耳元で囁く。
「………お母さんは、決してあなたを嫌いなんかじゃない。母親として優しくしたいのを我慢して"女王陛下"として"将来の王"に接している」
「え、」
名前の言葉に少し驚いたように名前を見つめるキッドに、名前は小さく微笑む。
「そうフィリップ王子に伝えてあげて…私は車内に戻るから。キッドも…気をつけてね」
名前はもっと話したい事があったが、キッドの言うとおり列車は着々と大阪に近づいているため、これ以上列車の屋根の上にいるわけにもいかない。
「……それじゃ、またね」
名前は小さくため息をついた後に、キッドから離れて車内に戻って行く。キッドはそんな名前の姿をしばらく見つめた後に、不思議そうに2人を見ていたフィリップに近づいていった。
名前は黙ったままのキッドに近付くと、頭から足先まで確認しながら尋ねた。
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「ええ、私は大丈夫ですが…それより名前嬢こそお怪我は?」
「私は平気」
名前は淡々そう答えながら、キッドをジッと見つめる。
「キッド、あなた…もしかして、誰かに狙われているの?」
名前は、僅かに戸惑いながらも恐る恐るキッドに尋ねる。
「え?」
「いつも…宝石を盗んでいるだけなのかと思ってたけど、本当はこんなに危ない目に合ってたの?」
そう尋ねる名前の瞳は僅かに哀しみに揺れる。
「"パンドラ″って何?」
「……名前嬢、それは…」
キッドは名前の口から出た"パンドラ"という単語に僅かに動揺するが、そっと名前の肩に触れる。
「それは…あなたに教える事は出来ません。あなたをこんな風に危険な事に巻き込むわけにはいきませんから。」
「…キッド、」
「今回、助けていただいた事には感謝していますが…もう本当に私には関わるべきではない。…あなたを危険な目に合わせたくない」
その返事は、いつも危険な目にあっていると暗に肯定しているようにも聞こえる。キッドはそこまで言い切ると、電車の進行方向に目を向ける。その先には街明かりが輝いているのが見えている。
「…名前嬢、もう間もなく大阪に到着します。車内に戻ってください」
「…キッドはどうするの?」
キッドはチラリと離れた場所で大人しく2人の様子を伺うフィリップに目を向ける。
「私は…宝石を守ろうと勇敢に戦った彼が母親と仲直りが出来るように…お手伝いしますよ」
「……そう。キッドは陛下が本当に怒っているように思う?」
「え?」
名前は少し考えた後に、キッドの耳元で囁く。
「………お母さんは、決してあなたを嫌いなんかじゃない。母親として優しくしたいのを我慢して"女王陛下"として"将来の王"に接している」
「え、」
名前の言葉に少し驚いたように名前を見つめるキッドに、名前は小さく微笑む。
「そうフィリップ王子に伝えてあげて…私は車内に戻るから。キッドも…気をつけてね」
名前はもっと話したい事があったが、キッドの言うとおり列車は着々と大阪に近づいているため、これ以上列車の屋根の上にいるわけにもいかない。
「……それじゃ、またね」
名前は小さくため息をついた後に、キッドから離れて車内に戻って行く。キッドはそんな名前の姿をしばらく見つめた後に、不思議そうに2人を見ていたフィリップに近づいていった。