「クリスタル・マザー」編
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---ゴォォォ!
「ケケケ…相変わらずあめーな警部。毎度毎度あんなダミーにひっかかって…」
列車の屋根に座ったキッドは、自分が飛ばしたダミーに慌てる警官達の姿を見ながらニヤリと呟いた。
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「あまいのはお兄ちゃんの方だよ…」
「え?」
そんな時、突然後ろから聞こえた声にキッドが驚いて振り返ると、そこにはフィリップが立っている。
「返してよ宝石…それがないと、僕の国の人が困っちゃうんだ!」
「……しかしオメー、よくここまで1人で登って来れたな」
キッドは視線をフィリップから反らして、宝石を月に翳して見ながらフィリップに背中を向けたまま言葉を返す。
「1人じゃないよ!おじさんに手伝ってもらったんだよ!」
「お…じさん?」
しかしフィリップの言葉に、キッドは眉を寄せてピタリと動きを止める。
「ほら…僕の後ろにいる優しい……うぐっ!」
---ドカッ!
嬉しそうに話していたフィリップが,突然声をあげるのと同時に後ろから鈍い音がする。
キッドが振り返ると、そこにはフィリップを足で屋根に押さえつけながら、キッドに向けて拳銃を構える男の姿があった。
「ふふふ…また会えたな怪盗キッド」
「お…お前はっ!?」
キッドは咄嗟に胸元からトランプ銃を取り出すが、それより早く男がパシュッと銃を発射しキッドの手からトランプ銃を撃ち抜く。
「くっ……!」
男は更に続けて、パシュッ!パシュッ!と銃を発射する。
キッドはサッと後ろに翻り銃弾を避けると、先ほどまでキッドが立っていた列車の屋根にキン、キン!と銃弾が当たる。
一定の距離を保った男とキッドは、ジロリと睨み合った。