「クリスタル・マザー」編
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card.79
「お兄さん!なんでお母様の方ばっかり見てるのー?」
「なんだお前…?」
突然小さな少年に声をかけられて、快斗は訝し気に尋ねる。
「僕はフィリップ・マクシミリ・アン・イングラム!」
「…イングラムって、」
名前はその名前を聞いて、驚いて目を丸くする。
「ま、まさかオメー…」
「王子様…?」
青子は突然の王子の登場に驚きながらも、ニコニコ王子に声をかける。
(……ん?)
そんな中、快斗はフィリップが抱いてる熊の人形に目を向ける。
「オメー、可愛い人形もってんなー。」
「…ああ、これ?お父様の贈り物なんだ!」
「あれ…目玉が取り掛かってるぞ…貸してみ」
「…え?うん」
(うーん。ここには入ってなさそーだな)
快斗は王子から人形を受け取ると、プニョプニョと人形を触り、宝石が隠されていないか確認する。
その様子を、王子はジッと見つめた後に快斗の服を引っ張りながら、「ねぇねぇ」と声をかけて、快斗の耳元に口を近づける。
「…あん?」
そんな2人の様子を見ている名前は、不思議そうに首を傾げる。
(快斗と王子様……何話してるのかしら。仲良くなるの早いわね)
「お兄さんが、怪盗キッドでしょ?」
「……へ?」
快斗はというと、突然の王子からの質問に目を見開く。
「じょ…冗談はやめてくださいよ、王子!」
「だって今、ぬいぐるみの事を調べてたし。さっきもお母様の事ばっかり気にしてたから」
「ち、違いますよ」
「なーんだ、違うの?僕宝石の隠し場所知ってるのになあ~」
「…え?」
「でも教えてあげなーい!」
「……。」
(このガキ…)
快斗は目の前でニコニコ笑う王子の態度に苦笑いを浮かべた。