接近編
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「名字!お前、今日の帰りに時間あるか?」
今日の最後の授業が終わると、担任が教室を出ていく前に名前に声をかける。
「…はい、ありますけど」
「じゃあ帰りに資料作り手伝ってくれ!社会教材室にいるから!」
そう言って担任は教室から出て行った。
card.67
「名前ちゃん、本当に良いのー?青子も手伝うよ?」
「大丈夫よ。青子この間も委員会で遅かったんだから…今日は早く帰って」
名前は、資料作りを手伝うと言ってくれた青子の提案を丁重に断って、ヒラヒラと手を振って見送る。
申し訳なさそうに教室を出た青子を見送ると、名前は社会教材室に行こうと鞄を持ち立ち上がる。
「名前、行こうぜ」
すると今まで黙っていた快斗がそう言っても立ちあがる。
「え?」
「俺も手伝うよ、資料作り。さっさと終わらせて帰ろうぜ」
「…それは有り難いけど快斗も青子と帰れば良かったのに」
名前は申し訳なさそうに呟く。
「良いから良いから!俺が名前を手伝いたいんだよ!さ、行こうぜ」
有無を言わさない快斗に手を引かれて、名前達は社会教材室に向かって行く。青子の申し出を断った手前、快斗に甘えるのも申し訳ない気もするが、名前としては怪盗キッドの件も気になるため、快斗の方から二人の時間を作ってくれるのはありがたい気持ちもある。
(ま、普通に聞いたところで教えてくれるとは思わないけど。快斗と一緒にいる時間が増えれば、分かることもあるかもしれないし)
名前といられる事を素直に喜ぶ快斗の横で、名前はそんな事を考えていた。