「黄昏の館」編
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(…やっと着いた)
名前はバスと電車を乗り継ぎ、すっかり辺りが暗くなった頃にようやく自分のマンションに到着した。
(そういえばお昼から何にも食べないから、コンビニにでも寄れば良かった。今から行くのは面倒だし、諦めて寝ようかな…)
1人暮らしの面倒臭さを実感しながら、ガチャリと部屋の鍵をあけた。
card.64
「よぉ…」
しかし、部屋に入ってみると既に電気がついていて嫌な予感がする。眉を寄せてリビングに向かうと、案の定見慣れたその人物の姿があり、思わず大きくため息をつく。
「…小学生がこんな時間に出歩いて良いのかしら??"コナン君″?」
「うるせェ…お前こそ、こんな時間まで何やってたんだよ?」
「あんな山奥から乏しい交通機関を使って帰ってくれば、このくらいの時間になると思うけど?」
名前はコナンの隣を素通りして鞄を置くと、冷蔵庫からお茶をグラスに注ぎながら何でもないように答える。
「あいつはどうした…?」
「彼なら、私をバス停の近くに降ろしてさっさと帰ったわよ」
名前は何でもないことのようにサラリと答える。コナンはその態度に小さくため息をつく。
(こいつは大概の事には動揺しないから厄介だな…)
怖がりに関してだけは別だが…とコナンは平然とお茶を飲んでいる名前を見る。コナンが連絡もなく部屋にいても、あの気障な怪盗の話題を出しても、名前の態度は疲れて帰ってきた様そのものなのである。
「オメーは、あいつとどういう関係なんだよ?」
「その質問に関しては、以前聞かれた時と同じ答えよ?」
コナンは更に目つきを鋭くして、名前を見る。
「…何故あいつを庇う?お前にしては珍しいじゃねーか?あいつは犯罪者だぞ」
「…庇う?」
名前はその言葉に、ピクリと眉を寄せてコナンを見る。
「千間さんがあの時飛び降りたのは…怪盗キッドを庇うためだろ?オメーが、身を呈してまで、千間さんの変わりに飛び降りる必要はなかったんじゃねェのか?」
「あら…私は生憎あなたのような探偵じゃないのよ。あの時の千間さんの考えなんて分からなかったわ」
名前は呆れたようにコナンの顔を見ながらため息をつく。
「お前があくまでそういう態度なら…もう良い。俺があの野郎を捕まえても、お前は構わないって事だよな?」
「……あら、それが私に何の関係があるのかしら。新一の好きにしたら?」
2人はしばらく黙ったまま睨み合う。しかし名前の方が先にフッと息をついて、いつもの笑みを浮かべる。
「さぁ、新一もいい加減帰りなさいよ。こんな時間までウロウロしてると、また蘭から怒られるわよ」
「…うるせェ」
コナンはジト目で名前を見るが、その態度は既にいつもと変わらない。結局お互いの意見は譲らずに平行線のまま終わったものの、先程までのピリピリした雰囲気はもうなかった。
*黄昏の館編fin.
名前はバスと電車を乗り継ぎ、すっかり辺りが暗くなった頃にようやく自分のマンションに到着した。
(そういえばお昼から何にも食べないから、コンビニにでも寄れば良かった。今から行くのは面倒だし、諦めて寝ようかな…)
1人暮らしの面倒臭さを実感しながら、ガチャリと部屋の鍵をあけた。
card.64
「よぉ…」
しかし、部屋に入ってみると既に電気がついていて嫌な予感がする。眉を寄せてリビングに向かうと、案の定見慣れたその人物の姿があり、思わず大きくため息をつく。
「…小学生がこんな時間に出歩いて良いのかしら??"コナン君″?」
「うるせェ…お前こそ、こんな時間まで何やってたんだよ?」
「あんな山奥から乏しい交通機関を使って帰ってくれば、このくらいの時間になると思うけど?」
名前はコナンの隣を素通りして鞄を置くと、冷蔵庫からお茶をグラスに注ぎながら何でもないように答える。
「あいつはどうした…?」
「彼なら、私をバス停の近くに降ろしてさっさと帰ったわよ」
名前は何でもないことのようにサラリと答える。コナンはその態度に小さくため息をつく。
(こいつは大概の事には動揺しないから厄介だな…)
怖がりに関してだけは別だが…とコナンは平然とお茶を飲んでいる名前を見る。コナンが連絡もなく部屋にいても、あの気障な怪盗の話題を出しても、名前の態度は疲れて帰ってきた様そのものなのである。
「オメーは、あいつとどういう関係なんだよ?」
「その質問に関しては、以前聞かれた時と同じ答えよ?」
コナンは更に目つきを鋭くして、名前を見る。
「…何故あいつを庇う?お前にしては珍しいじゃねーか?あいつは犯罪者だぞ」
「…庇う?」
名前はその言葉に、ピクリと眉を寄せてコナンを見る。
「千間さんがあの時飛び降りたのは…怪盗キッドを庇うためだろ?オメーが、身を呈してまで、千間さんの変わりに飛び降りる必要はなかったんじゃねェのか?」
「あら…私は生憎あなたのような探偵じゃないのよ。あの時の千間さんの考えなんて分からなかったわ」
名前は呆れたようにコナンの顔を見ながらため息をつく。
「お前があくまでそういう態度なら…もう良い。俺があの野郎を捕まえても、お前は構わないって事だよな?」
「……あら、それが私に何の関係があるのかしら。新一の好きにしたら?」
2人はしばらく黙ったまま睨み合う。しかし名前の方が先にフッと息をついて、いつもの笑みを浮かべる。
「さぁ、新一もいい加減帰りなさいよ。こんな時間までウロウロしてると、また蘭から怒られるわよ」
「…うるせェ」
コナンはジト目で名前を見るが、その態度は既にいつもと変わらない。結局お互いの意見は譲らずに平行線のまま終わったものの、先程までのピリピリした雰囲気はもうなかった。
*黄昏の館編fin.